陶氏診療院

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家庭構成と健康問題
カテゴリー 生活の知恵
中国では、近代化につれ、日本と同じような核家族になり、家庭の構成人口が減少しつつあります。独身や一人暮らしの人が増えると共に、家庭の概念、言葉の意味も段々違ってくるでしょう。

自分は運良く六人の家庭で育てられました。ほぼ伝統的な家庭で、そんなに問題がないと思います。私が生まれた時、お爺さんが居ました。小さい時アトピー皮膚炎で、夏になると湿疹の痒さで夜遅くまで泣いていたとお爺さんから言われました。隣部屋の方から後で教えていただいたのは、両親の睡眠を影響しないように、私を抱いて、住まいのマンションの近くの映画館前の広場で、散歩して、私が泣き止むまで外に居ました。そのおかけで、私はお爺さんとの絆は深くなり、今でも優しいお爺さんが時々夢に出ます。お爺さんに感謝と同時に、お爺さんが、ずっと私を守っている事も感じました。(勝手な妄想かもしれない)

お爺さんのおかげで、両親も自由に仕事ができ、特に私が小学校に居る時、父は内地に単身赴任して、技術の指導に行きました。お爺さんが居るから、小学校の教員をしている母は、我々3人兄弟を問題なしで成長させました。小学校二年生時の冬休み、父が勤めた内地(河南省の新郷市)の工場に行きました。現地の二食生活も体験しました。今でも役に立つほど、ラッキーでした。

23年前から、日本に留学に来ました。お爺さんとお婆さんと一緒に生活している家庭の少なさにびっくりしました。二世帯住宅もあるほど、違う玄関や違う階で生活していました。本当に伝統の伝承が出来るのでしょうか。

先日中国の文学部の教授の講演会で、中国の農村も同じ問題を抱え、伝統の陥落、流失は無視できないほど深刻です。

私が感心するのは、環境の変化に健康問題への影響です。まず子育て問題です。経験がない若夫婦の苦労は想像できます。しかし、お爺さんお婆さんの経験を生かせないのも人類、社会から見ると、無駄でしょう。

私の子供時代、いじめがあっても、自殺するほどのニュースはなかったでしょう。物質の健康問題より、精神的な問題が多いのが臨床していると実感します。

歴史は繰り返すかもしれないです。余計な心配かもしれないです。自分の人生経験から見ると、大家族が欲しいです。それはかなりの健康問題を解決するではないでしょうか。
2015-07-24