陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・新連載・vol.1
高陽社の月間コーヨーライフ2002四月号に、「ドクター陶の健康コラム・新連載」が始まりました。内容を紹介します。

今ある病気を治療するではなく、今ある健康を維持増進して、社会全体を幸せにしていくことに価値がある。そう考える陶先生が、体や健康にまつわる話題を提供する新連載、いろいろスタートです。

良質の睡眠

睡眠は健康の一大要素ですが、私たちは時にそのことを忘れがちです。

「病」の漢字は、一人ベットで寝ている姿から生まれました。「疒」は横にすると、ベッドの形になります。
「丙」は人です。

なぜ人は病気になるとベッドで寝る必要があるでしょうか?それは体の仕組みに答えがあります。細胞の生成、修復、病原菌への攻撃や処理を、体は自ら落ち着いている時にしか行いません。つまり寝ることは、体を修復するための前提条件です。

以前のコーヨーライフで紹介をしましたが、日本語には「骨休み」というすばらしい言葉があります。骨の中は、造血を行うところです。血は、私たちの健康を維持する大切なものですね。病気から体を守るには、良質の血液をつくり、免疫細胞を増やさないといけません。西洋医学では、体外で免疫細胞を増殖させて、それを点滴で体に戻し、増やす方法を考えています。しかし、人体はもともと自分で免疫を作る仕組みが備わっており、健康な方が環境をきちんと整えれば、免疫細胞は確実に増やすことができます。

睡眠の環境は、ベッドだけではなく、時間も大事です。何時に寝るかで、睡眠の質が随分違います。

睡眠の重要な役割を、造血と修復と理解すれば、骨休みの時間、つまり造血の時間に寝ることで、良質な睡眠の条件が揃います。

造血ホルモンの分泌時間は「腎経」が働く時間で、夕方の5時から7時です。その時間に安静にすることが大事です。激しい運動や食事をすると、血液がそちらに取られ、腎経の働きの邪魔になりますので、できれば避けてください。

造血ホルモンの分泌後、造血の時間となります。これは夜の7時から深夜の1時です。その後は肝臓での蔵血時間で1時から3時となります。これらのことから、良質の睡眠をとるには、夜7時から明け方3時までの間ベッドに入り、眠るのが理想的でしょう。

最後の条件は心を整えることです。電気を消して、暗く静かな環境をつくり、安心した状態で体を横にするようにしましょう。私の診療院の重症の患者さんにもよく睡眠のアドバイスをしますが、心を整えることでよい睡眠につながる方がたくさんいることが分かりました。

良質の睡眠とは、
①正しい時間帯に体を横たえること
②安静にできる良い環境
③心を整えることで手に入るのではないでしょうか。

図1の説明:陶恵栄 とうけいえい 中国上海出身、1992年来日。北海道大学医学で博士号取得。中国医学の理論に基づいて伝統自然療法「陶氏療法」で数々の難病の患者を救ってきた。

図2の説明:自らも良質な睡眠を実践する陶先生。睡眠の状態を計測器でチェックすると、常に良好な結果を出しているとか。

図3の説明:人がベットに寝ることが「病」の漢字の由来と伝えられている。図4の説明:体内時計上の理想な生活リズム、体内時計は、中国医学の古典「黄帝内経」に「子午流注(しごりゅうちゅう)」として説明されている。中国医学の基本的な考え方の一つだ。
2020-04-03