陶氏診療院

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第3回 統合腫瘍治療学術セミナー
6月29日(日)10:30〜19:00に「第3回 統合腫瘍治療学術セミナー」が開催されます。

テーマは「人工知能時代における中西医学の最高峰の結集」で、主催は統合腫瘍治療連盟。北海道大学放射線治療学博士の杜凱新先生のご依頼により、私は午後の部で「黄帝内経理論に基づくノーベル生理学・医学賞受賞は、腫瘍治療における中医学の先進性を示す」という演題で講演予定です。

この講演では、中国医学の高次元思想が現代腫瘍治療にどのように有効であるかを語るつもりです。

今回のセミナーはハイブリッド形式で、早稲田大学の会場とオンラインの両方で開催されます。

前回は北海道大学での開催でしたが、私は他の学会に参加していたため、現地には行けず、茨城の学会会場からオンラインで参加しました。

今回は、同日に仁木町で「第60回中国人殉難者全道慰霊祭」が予定されており、発表時間に合わせて講演できる場所を探しているところです。

現代の腫瘍治療には、西洋医学と中国医学(伝統医学・自然医学)との間に、方向性や理念の根本的な違いがあります。

西洋医学は現代科学に基づき、病巣をターゲットにした局所的治療を効率的に行います。一部の患者さんでは即効性がありますが、数ヶ月〜数年後に再発するケースも多く見られます。

一方、中国医学では「治未病(病を未然に治す)」の理論に基づき、病巣ではなく、病気に至る原因や患者さん自身の体質改善を重視します。
2016年と2017年のノーベル生理学・医学賞の内容は「オートファジー」や「体内時計」でしたが、中国医学の観点から言えば「過午不食」や「子午流注」に通じるものです。

2000年前から中国医学では、こうした治未病の理論に基づき、さまざまな病気の予防と治療が行われてきました。腫瘍に対しても同様のアプローチが可能であり、私の診療院における27年間の医療実践でも、多くの患者さんが恩恵を受けています。

今回の講演では、すい臓がんという西洋医学でも難治とされる腫瘍に対して、中国医学が発揮する力を具体的な症例を通じて紹介し、人工知能時代にこそ中国医学がさらに注目され、多くの患者さんの健康回復に寄与できることを伝えたいと思います。
2025-06-21