陶氏診療院

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水素術
6月2日に開催された玄米酵素全国大会・臨床セミナーにおいて、法政大学教授であり下北沢西口クリニック院長の宮川路子先生による講演が行われました。テーマは「水素栄養療法と玄米酵素の有用性 ~人生100年時代の健康づくり~」です。

特に共感したのは、水素の健康効果と玄米酵素の共通点がようやく科学的に結びつき、医師として西洋医学の立場からその有用性を推奨する先生が現れたことです。宮川先生の祖母は、40年以上にわたり玄米酵素を摂取し、98歳まで健康を維持されました。

水素は宇宙で最も豊富に存在する元素であり、周期表の最初に位置しています。無色・無臭・無味で、毒性はなく、引火性の高いガス状物質です。すべての元素の中で最も軽く、通常の物質の質量の約75%を占めます。

水素を豊富に含む物質には、水(H₂O)、天然ガスのメタン(CH₄)、石油(CnH₂n+)、石炭(C₈H₁₈)、メタノール(CH₃OH)、エタノール(CH₃CH₂OH)、下水汚泥、廃プラスチック(ポリエチレン(PE):(C₂H₄)n、PET(ポリエチレンテレフタレート):(C₁₀H₈O₄)n)などがあり、これらを分解すると水素(H₂)を得ることができます。水素は非常に高い還元力を持つエネルギー源です。

植物も動物も、水素を利用してさまざまな代謝を行い、エネルギーを生み出し、物質を合成して生命の維持と成長を可能にしています。

植物は太陽のエネルギーを受け、水と空気中の二酸化炭素を使って、ブドウ糖(C6H12O6)、でんぷん(C6H10O5)n、植物繊維(C6H10O5)n などを生成・貯蔵します。一方、動物は植物から得た水素を脱水素酵素で代謝に活用するほか、腸内細菌の働きにより腸内で水素を生成・吸収することもあります。

動物のおならには水素が多く含まれることがあり、その場合は匂いが少ないとされます。これは健康状態の指標にもなり得ます。例えば、草食動物の排泄物はほとんど臭わないのに対し、肉食動物の排泄物は臭いが強いことがあります。これも水素の生成量、つまり体内の酸化還元状態の違いが関係しており、寿命の長さにもつながる可能性があります。

宮川先生の著書『人生100年の健康づくりに 医師がすすめる 最強の水素術』を読んでみると、水素・栄養療法の第一人者として、二日酔い、偏頭痛、関節リウマチ、緑内障、難聴、帯状疱疹、便秘、筋肉疲労、肩こり、うつ病など、幅広い症状に対する水素の効果が、臨床経験をもとに詳しく解説されています。

私自身、毎日30分、昼休みに水素吸引を行っています。皆さんも、ぜひ日常生活に「水素」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
2025-06-11