陶氏診療院

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利尿剤から降圧剤
カテゴリー 生活の知恵
西洋医学の投薬療法は、即効性があるため患者の信頼を取り易いです。

薬の効果は、病気により対因治療薬と対症治療薬との二つがあります。

対因治療薬は、病気の原因であることに対して、原因を解除します。例えば病原菌に感染して感染症になった時、有効的な抗生物質を投薬して病原菌を除去すれば感染症も抑えられるし薬をやめても大丈夫になります。

対症療法薬は、症状に対して症状のみを抑え病気の原因に対してだけで他のところに特に触れることはなく、薬をやめると再び症状が表れることもしばしばあります。そのため、対症薬はある意味では、原因を解消しない限り一生または生きるてる間飲み続けなければなりません。本来病気を治すということは薬を使うことの意味とは、かけ離れています。薬をやめれないというのは最早薬ではなく、麻薬みたいな物ということになります。

今の対症薬は生活習慣病の薬とがん治療の薬です。どちらにしても麻薬に近いです。ここで「利尿剤と降圧剤」の例を一つ話したいと思います。

利尿剤はいろいろな原因で、尿が出ない時に使う薬です。その利尿剤の副作用は血圧が下がることです。使いすぎないように、臨床で血圧を観測してコントロールしています。尿が出ない原因を解消したら利尿剤の投薬もやめれます。

高血圧の原因はさまざまです。尿が出なくて高血圧になることはまれで少ないです。でも、高血圧の初期、内科医は教科書に載っている通りにほとんど利尿剤を出します。高血圧の患者が利尿剤を貰うと違和感を持ちます。その時、「利尿剤」の名称は変身して、「降圧剤」と変わります。もちろん、同じ薬です。医者は使用の目的により同じ薬でも、名前を変えます。医学の「知恵」なのでしょうか。

降圧剤として使用された利尿剤では高血圧の原因は解消できず、又、長期服薬になります。でも、利尿剤を長期使用すると身体が自己防御のため反応を鈍くさせるので、俗に言う、「薬が効かない」という状態になるのです。その時、先生は今度は別のタイプの利尿剤を処方しますがさらに効かなくなると、血管拡張剤や交感神経抑制薬などの血管の調節薬を使います。どちらの薬でも高血圧の原因を解消しないのですべて対症薬でした。その結果、高血圧によりまたは長期投薬により動脈硬化による脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などへと病気が進展する場合もあり、それでありながら高血圧の病気の進行は止まらないままとなるのです。「詐欺」とまでは言いいませんが、一時の血圧を下げるというのはある意味、身体や脳への「騙す」行為であることには間違いないのです。

もし、自分または周りの人で血圧が高くなった時、すぐに病院で薬を貰って飲むより信頼できる先生に相談して血圧が上がる原因を見つけ、徹底的に体質改善したほうが賢明です。利尿剤と降圧剤の種明かしが、あなたの健康にヒントになると嬉しいです。参考にしてください。
2013-02-25