陶氏診療院

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癌の治癒と再発
西洋医学における「癌の治癒」とは、長期間にわたる経過観察の結果、再発が認められない状態を指します。がんの種類によっては、5年以上再発がない場合に「治癒」と判断されることがあります。

再発しやすいがんには、肺がん、大腸がん、食道がん、頭頸部がん、膵臓がん、膀胱がんなどが挙げられます。これらは、他のがんと比較して再発率が高い傾向にあります。

しかし、治癒や再発の判断が西洋医学の基準だけに基づいている場合、患者さん本人の努力や心身の変化が見落とされがちです。腫瘍の種類や年数だけで判断されるのではなく、患者さん自身の「がんの原因」に対する気づきや体質改善への取り組みが、実際の治癒にとって極めて重要です。

以下は、診療院に通うがん患者さんの実例から学べることをご紹介します。

【症例1:膵臓がん】
札幌在住の70代女性。2年前、待望の初孫が誕生しましたが、わずか3か月後に遺伝性の病気で亡くなりました。この深い悲しみが引き金となり、膵臓がんを発症。標準的ながん治療を受けながらも、何度も「余命1年」と告げられましたが、「絶対に生きたい」という強い思いで命をつなぎました。今年、信頼していた姉を自殺で失い、そのショックからがんが肺や肝臓に転移。しかし現在も、心のケアと体質改善を続けながら、回復を目指しています。

【症例2:肝臓がん】
同じく札幌在住の70代女性。13年前、B型肝炎キャリアであることから肝臓がんを発症。手術後も再発しましたが、当院での指導と施術により、3か月後には腫瘍が消え、その後10年間再発なしという安定した状態が続きました。しかし3年前、息子夫婦の離婚問題が持ち上がり、強いストレスを受けたことで再び肝臓がんが再発。さらに肺や骨への転移も確認されましたが、再度努力を重ね、現在は転移を乗り越えて健康回復に向かっているところです。

【症例3:前立腺がんから膀胱がんへ】
札幌在住の70代男性。12年前に前立腺がんの手術を受け、術後もPSA値(腫瘍マーカー)の上昇が見られたため、診療院での治療を開始。体質改善に取り組んだ結果、PSA値は安定し、その後12年間再発は見られず、医学的には「完治」と言える状態でした。しかし、生活の乱れや仕事のストレスの影響でPSAが再び上昇。最近、排尿困難を訴えて検査したところ、膀胱がんと診断されました。現在は再び体質改善に取り組んでいます。

がんが「治癒」や「完治」とされても、健康的な生活習慣を続けなければ、5年を過ぎても再発・転移が起こる可能性があります。西洋医学の治癒基準に加え、患者さん自身ががんの発生原因を見つめ、そこに働きかける指導を行うことが、本当の意味での治癒の一環になるのではないでしょうか。

健康な人も、これらの事例を通じて「健康な生活とは何か」を考えるヒントを得られるはずです。
2025-06-26