陶氏診療院

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健康寿命と国の戦略
カテゴリー 生活の知恵
3月18日、日本政府の官房長官菅義偉が記者会で、政府は日本が「健康寿命」を世界一にするという目標を話しました。

健康寿命は、日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間のことです。日本は平均寿命の延びた年数より、健康寿命の延びた年数が少ないことが分かり、高齢化社会の日本が模範として、健康と医療戦略をつくり日本の経済成長戦略の核心内容の一つとして表明しました。

3月15日発表した各界11名の有識者を「健康・医療戦略参与」に任命をいたしました。その中に社団法人倫理研究所も一名有識者として、専門的な助言ができるようになりました。とても嬉しいニュースで期待をしております。

しかし、新設置した厚生労働大臣を本部長とする「健康・医療戦略厚生労働省推進本部」の内容(「医薬品」「医療機器等」「再生医療」「国際展開」の4つのタスクフォース)を見ると、健康を推進する部門が、まだ治療や介護を中心にする考え、健康は病気の治療と介護の実施と勘違いしているところが気になります。健康寿命の定義をもう一度見ると、「日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のこと」と書かれています。介護や治療はあくまでも健康問題処理の対策で、せっかく「国民の健康寿命の延伸」の目標を掲げたなのに、治療と介護の前に予防についてもう少し力を入れてほしいです。

国の戦略は中国医学の上医の考え方です。それがずれると国が大変な未来へ向かいます。西洋医学主導の医療から、予防医学への転換をしないと後始末に遭われる現状が打開しずらいです。倫理研究所の良き助言に大きな期待がかかっております。
2013-03-19