陶氏診療院

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中国、昨年の平均寿命を発表
2025年3月9日、中国国家衛生健康委員会の雷海潮主任は、第14期全国人民代表大会第3回会議における民生に関する記者会見で、最新の統計結果を発表しました。それによると、中国の平均寿命は2024年に79歳に達し、2023年から0.4年、2019年からは1.7歳延びたとのことです。

また、北京、天津、上海、山東、江蘇、浙江、広東、海南の8つの省・市では、平均寿命がすでに80歳を超えています。新型コロナウイルスの影響は、予想されたほど大きくはなかったと見られています。

平均寿命の着実な上昇は、「健康な中国」戦略の着実な推進を反映しており、公衆衛生制度が「病気中心の医療」から「人々の健康を重視する制度」へと転換している成果であると、武漢大学公衆衛生学部教授で人口健康研究センター所長の王培剛氏は述べました。

古代の詩人たちは「人生七十古来稀なり」と詠みましたが、今ではその言葉が現実と矛盾する時代となりました。中国人の平均寿命は2024年に79歳となり、新中国建国当初(1949年)はわずか35歳程度だったことを考えると、この85年間で44歳も延びたことになります。これは、中国における生活環境や公衆衛生制度の大幅な改善を物語っています。

また、中国国内での平均寿命を比べると、経済発展が進み、医療制度が整備された地域が明らかにリードしていることが分かります。特に、救急医療の充実が現在の平均寿命に深く関係していると考えられます。

一方、日本の平均寿命は、1947年には男性が50.06歳、女性が53.96歳でしたが、2022年には男性81.49歳、女性87.60歳となり、85年間で男性は31.43歳、女性は33.64歳、平均で32.54歳延びています。これに比べると、中国の14億人の人口における寿命の大幅な伸びは、非常に意義深いことだといえるでしょう。

中国の平均寿命の延伸は、経済や公衆衛生制度の改善に加えて、中国文化、特に中国医学に基づいた健康意識の高さとも大きく関係していると考えられます。

日本の厚生労働省が発表した『令和2年版 厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-』によると、2040年には日本人男性の平均寿命は83.27歳、女性は89.63歳に達すると予測されています。今後、中国がその差をどの程度縮めることができるか、大いに注目されます。
2025-04-07