陶氏診療院

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医学研究の科学データの読み方
カテゴリー 生活の知恵
2013.7.12の日本各社新聞、テレビ局から、全国のマスコミが衝撃なニュースがありました。日本国内で最も売れたノバルティスファーマ社の医療用医薬品(血圧降圧剤バルサルタン、商品名ディオバン)で、薬価ベースで年1000億円以上を売り上げもあり、これは保険料として国民が負担してきたのに、売り上げを支えた論文の臨床データ、人為操作改ざんされ、製薬会社に有利な結果で販売され、「試験の国際的な信頼が揺らいだ」、正当性は失われ、西洋医学への不信に繋がる大事件でした。

実は、今回のことは、去年4月から「英医学誌ランセットなどに名大を除く4大学の論文の結果を疑問視する意見が掲載される」の報道もありました。会社と大学の否定が続いて、やっと今年5月22日、ノ社が社内調査を経て「不適切だった」と一転謝罪し、7月11日、京都府立医大が謝罪記者会が開き、以上の報道になりました。

現代医学の研究、未知の世界への調べ、沢山のデータが出ます。正当性のために、すべてのデータの公表が必要だと思います。でも、そのデータが真実にどこまで関係あるにも分からないことが多いので、結果的に発表したデータは研究者の考え、スポンサーの都合による者です。データの改ざんは許すことができないけど、発表したデータの見方のチェックもいるようです。

医学研究の科学データは「群盲象を撫でる」(その一部だけにとどまって全体を見渡すことができないこと)で、事実なっても、全面性がかけないです。自分も四年間骨髄移植について、免疫抑制剤の研究をしました。100近いデータが取りました。でも、発表するのはその中の一つだけです。他の真実が引き出すの中で消えて行きます。それが医学研究の科学データの現状です。

全体を見ながら、そのデータを参考すればいいけど、全体を無視して、あるいは全体を考えもしないで、部分的に得たデータを全面的に指導することは、とても危険な行為です。裏を知り裏を読み力は、専門家の指導が必要です。特に薬を利用するとき、その必要性を先に判断することが大事です。
2013-07-15