陶氏診療院

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「痔の話」
カテゴリー 日本
4月27日、札幌市倫理法人会第1572回経営者モーニングセミナーは、講師に医療法人藻友会札幌いしやま病院理事長石山元太郎氏をお迎えして、テーマ「痔の話」にてご講話いただきました。

石山講師は1972年4月北海道斜里郡小清水町に出生、北海道教育大学附属札幌小中学校、札幌南高校、東邦大学医学部卒業して、札幌の病院、大学病院、地方病院外科勤務を経験して、2008年4月札幌いしやま病院勤務、2014年9月理事長就任、日本大腸肛門病学会専門医、日本外科学会認定医・専門医でした。

「痔の話」は専門家の立場で、人類の進化から、痔という病気の人類の宿命的要素、痔の発生メカニズムと痔の種類、治療の歴史から最新治療法までを紹介して、さすが治療専門家の話で、分かりやすい治療の中身を解説しました。

日本人は三分の一の人が「痔主」といわれています。半数以上はいぼ痔です。人類が二足歩行となり、横になっていた肛門が元来心臓と同じ位置であった肛門がかなり高低差がついて、心臓の下になり、いろいろな原因(重力や圧力など)で、静脈弁がついていない肛門内側の静脈(肛門クッション)が下がることで、いぼ痔が発生しました。

従来の様々な手術法ではいろいろな後遺症が残ることがあります。石山講師の父石山勇司初代院長が30年前に開発した肛門クッション吊り上げ術 (ACL法)は肛門機能を損なわずに治療できる新しい治療法で、「肛門形成手術」と言われるほど、術後の外見は「美容的にも優れ」、術後の痛みが少なく、入院期間も短縮など、患者の支持を得ました。札幌いしやま病院は年間4000例以上の手術を行っていました。

石山勇司が開発した肛門クッション吊り上げ術 =ACL法:本来肛門にとって必要なクッションを切り取らずに元の位置に戻す手術は肛門機能を損なわずに痔核を治療できる方法です。この術式は内括約筋から痔核組織を剥離して適正な位置に吊り上げ、吸収糸で内括約筋に縫合固定するというものです。「切り取らない」ため、術後に肛門狭窄(肛門が狭くなってしまう)などの機能障害をきたすことはなく、“美容的にもすぐれた術式”であると考えております。術後の痛みが少なく、入院期間も短縮できるようになりました。
2017-04-28