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貧困と戦争
地球上の生物を見渡すと、「貧困」と「戦争」は人類だけが抱える問題であるように思われます。人類以外の動物の世界には、少なくとも人間社会のような意味での「貧困」や「戦争」は存在しません。なぜ人類だけが、これほどまでに「貧困」と「戦争」を結びつけ、繰り返してきたのか――この点は深く考えさせられます。
中国の歴史を振り返ると、長期間の平和が続いた時代であっても、王朝や皇帝の交代の背景には、常に「貧困」と「戦争」が深く関わっていました。世界史のレベルで見ても同様で、人類は「貧困」と「戦争」を繰り返しながら、現在の世界秩序を形作ってきたと言えるでしょう。
近年、経済学者たちの研究によって、人類社会の貧困の本質は、単なる物質不足ではないことが明らかになってきました。問題の本質は「貧困の格差」、すなわち世界の食料や財産の分配の極端な不均衡にあります。
その象徴的な事実として、世界の富の集中は年々加速しています。2010年には、世界の最富裕層388人が、世界人口の半数近い約40億人の財産総額とほぼ同等の資産を保有していました。それが2016年には、同じ規模の富を持つ人々はわずか62人に減少し、2025年には、ついに12人にまで縮小したと報告されています。これは、世界の財産が、かつてない速度と規模で、ごく少数の人々に集中していることを示しています。
富が一部に集中すれば、必然的に社会の不満と緊張が高まり、再分配を求める力が生まれます。そして歴史が繰り返し示してきたように、その行き着く先が戦争であることは少なくありません。第一次世界大戦も第二次世界大戦も、突き詰めれば、社会における資源と富の格差が引き金となっていました。
日本も例外ではありません。日清戦争、日露戦争、そして日中戦争に至るまで、日本が関わった戦争の多くは、国際的・国内的な資源や富の分配のアンバランスによって引き起こされたものでした。
戦後の日本は、朝鮮戦争やベトナム戦争に伴うアメリカからの軍需注文によって、戦争の廃墟から立ち直る契機を得ました。しかし、その後1970年代に再び経済危機を迎えます。
このとき田中角栄元首相は、「戦争」ではなく、「平和」を選びました。中国との国交正常化と『日本列島改造論』によって、日本の産業構造を転換し、経済危機を克服し、再び成長への基盤を築いたのです。日本人は、田中元首相のこの貢献を、もっと尊敬し、感謝すべきでしょう。
そして現在、日本は「失われた30年」を経て、再び深刻な経済危機に直面しています。賃金は伸び悩み、格差は拡大し、若い世代は将来への希望を描きにくくなっています。これは単なる景気循環の問題ではなく、分配の歪みが長年にわたり蓄積した結果と言えるでしょう。
人類の歴史が示してきた教訓は明確です。貧困と格差を放置すれば、社会は不安定化し、やがて対立と暴力、すなわち戦争へと向かいます。逆に、格差を是正し、生活の安心を取り戻すことができれば、平和と持続的な発展への道が開かれます。
今、日本が選ぶべき道は明らかです。軍事力の拡大や対立の激化ではなく、平和を前提とした経済構造の転換と、公正な分配の再設計です。人への投資、教育、医療、地域経済の再生に力を注ぎ、国民一人ひとりが「生きていける実感」を持てる社会を築くことこそ、最も確かな安全保障と言えるでしょう。
かつて田中角栄元首相が示したように、日本には「戦争ではなく、平和によって危機を乗り越える」という選択肢があります。歴史は、正しい選択をした国を、必ず再生させてきました。
平和は、与えられるものではありません。日々の生活を守り、格差を是正し、社会のバランスを取り戻す努力の積み重ねによってのみ、維持されるものです。今こそ日本は、歴史から学び、貧困と戦争の連鎖を断ち切る道を、自らの意思で選ぶべき時に立っています。
中医学の基本思想に「失衡すれば病となり、調和すれば生命は安定する」という考え方があります。陰と陽、虚と実、寒と熱――いずれも一方に偏れば、必ず破綻を招きます。社会もまた同じです。富と資源が一部に極端に集中すれば、それは社会の「失衡」であり、やがて貧困、分断、対立という“病”を生み、最終的には戦争という最も重い症状へと進行します。
現在の世界、そして日本が直面している状況は、まさに社会全体の失衡状態と言えるでしょう。この状態を力で抑え込もうとすれば、さらに陽が過剰となり、衝突は激化します。中医学が教える正しい道は、対立を煽ることではなく、全体のバランスを見極め、調和を回復させることです。
今の日本は分配の歪みを正し、人々の生活を安定させ、社会の気血の巡りを回復させること――すなわち「調和」を取り戻すことです。教育、医療、地域、労働への投資は、社会における補気・補血であり、最も根本的な治療法です。
中医学では「上工は未病を治す」と言います。戦争が起きてから止めるのでは遅く、失衡が深刻化する前に手を打つことこそが、真の知恵です。
絶対的貧困を全面的に撲滅する中国の政策を参考し、今こそ日本は、歴史と医学の両方から学び、貧困と戦争という連鎖を断ち切り、失衡から調和へと舵を切るべき時に立っています。
中国の歴史を振り返ると、長期間の平和が続いた時代であっても、王朝や皇帝の交代の背景には、常に「貧困」と「戦争」が深く関わっていました。世界史のレベルで見ても同様で、人類は「貧困」と「戦争」を繰り返しながら、現在の世界秩序を形作ってきたと言えるでしょう。
近年、経済学者たちの研究によって、人類社会の貧困の本質は、単なる物質不足ではないことが明らかになってきました。問題の本質は「貧困の格差」、すなわち世界の食料や財産の分配の極端な不均衡にあります。
その象徴的な事実として、世界の富の集中は年々加速しています。2010年には、世界の最富裕層388人が、世界人口の半数近い約40億人の財産総額とほぼ同等の資産を保有していました。それが2016年には、同じ規模の富を持つ人々はわずか62人に減少し、2025年には、ついに12人にまで縮小したと報告されています。これは、世界の財産が、かつてない速度と規模で、ごく少数の人々に集中していることを示しています。
富が一部に集中すれば、必然的に社会の不満と緊張が高まり、再分配を求める力が生まれます。そして歴史が繰り返し示してきたように、その行き着く先が戦争であることは少なくありません。第一次世界大戦も第二次世界大戦も、突き詰めれば、社会における資源と富の格差が引き金となっていました。
日本も例外ではありません。日清戦争、日露戦争、そして日中戦争に至るまで、日本が関わった戦争の多くは、国際的・国内的な資源や富の分配のアンバランスによって引き起こされたものでした。
戦後の日本は、朝鮮戦争やベトナム戦争に伴うアメリカからの軍需注文によって、戦争の廃墟から立ち直る契機を得ました。しかし、その後1970年代に再び経済危機を迎えます。
このとき田中角栄元首相は、「戦争」ではなく、「平和」を選びました。中国との国交正常化と『日本列島改造論』によって、日本の産業構造を転換し、経済危機を克服し、再び成長への基盤を築いたのです。日本人は、田中元首相のこの貢献を、もっと尊敬し、感謝すべきでしょう。
そして現在、日本は「失われた30年」を経て、再び深刻な経済危機に直面しています。賃金は伸び悩み、格差は拡大し、若い世代は将来への希望を描きにくくなっています。これは単なる景気循環の問題ではなく、分配の歪みが長年にわたり蓄積した結果と言えるでしょう。
人類の歴史が示してきた教訓は明確です。貧困と格差を放置すれば、社会は不安定化し、やがて対立と暴力、すなわち戦争へと向かいます。逆に、格差を是正し、生活の安心を取り戻すことができれば、平和と持続的な発展への道が開かれます。
今、日本が選ぶべき道は明らかです。軍事力の拡大や対立の激化ではなく、平和を前提とした経済構造の転換と、公正な分配の再設計です。人への投資、教育、医療、地域経済の再生に力を注ぎ、国民一人ひとりが「生きていける実感」を持てる社会を築くことこそ、最も確かな安全保障と言えるでしょう。
かつて田中角栄元首相が示したように、日本には「戦争ではなく、平和によって危機を乗り越える」という選択肢があります。歴史は、正しい選択をした国を、必ず再生させてきました。
平和は、与えられるものではありません。日々の生活を守り、格差を是正し、社会のバランスを取り戻す努力の積み重ねによってのみ、維持されるものです。今こそ日本は、歴史から学び、貧困と戦争の連鎖を断ち切る道を、自らの意思で選ぶべき時に立っています。
中医学の基本思想に「失衡すれば病となり、調和すれば生命は安定する」という考え方があります。陰と陽、虚と実、寒と熱――いずれも一方に偏れば、必ず破綻を招きます。社会もまた同じです。富と資源が一部に極端に集中すれば、それは社会の「失衡」であり、やがて貧困、分断、対立という“病”を生み、最終的には戦争という最も重い症状へと進行します。
現在の世界、そして日本が直面している状況は、まさに社会全体の失衡状態と言えるでしょう。この状態を力で抑え込もうとすれば、さらに陽が過剰となり、衝突は激化します。中医学が教える正しい道は、対立を煽ることではなく、全体のバランスを見極め、調和を回復させることです。
今の日本は分配の歪みを正し、人々の生活を安定させ、社会の気血の巡りを回復させること――すなわち「調和」を取り戻すことです。教育、医療、地域、労働への投資は、社会における補気・補血であり、最も根本的な治療法です。
中医学では「上工は未病を治す」と言います。戦争が起きてから止めるのでは遅く、失衡が深刻化する前に手を打つことこそが、真の知恵です。
絶対的貧困を全面的に撲滅する中国の政策を参考し、今こそ日本は、歴史と医学の両方から学び、貧困と戦争という連鎖を断ち切り、失衡から調和へと舵を切るべき時に立っています。
2026-01-31



