陶氏診療院

アクセスカウンター


過去ブログはこちらから
6
次元と共鳴
中国語に「物以类聚,人以群分(物は類をもって集まり、人は群れをもって分かれる)」という言葉があります。日本語でも「類は友を呼ぶ」「牛は牛連れ、馬は馬連れ」など、同じ性質や価値観、趣味を持つ人々は自然と集まる、という意味のことわざがあります。これらに共通する本質は、まさに「共鳴」だと言えるでしょう。

この世界を構成する最小単位は量子であり、その量子に影響を与える最も本質的な方法も「共鳴」だと考えられます。波長やリズムが合わなければ、互いに影響し合うことはできず、それぞれが独立した存在となります。例えば、私たちの身体には毎日、膨大な数の宇宙線、特にミューオンと呼ばれる粒子が通過していますが、ほとんど変化を感じることはありません。それは、次元や波動が合っていないため、影響を受けないと考えることもできるでしょう。

周囲や自分自身を変えようとするならば、同じ次元、同じリズムを見つけ、協調・共鳴することが重要です。合わない場合には、中国語で「雞同鴨講(鶏とアヒルの会話)」「牛頭不對馬嘴(牛の頭に馬の口)」といった表現が使われます。これは話がまったく噛み合わず、調和が取れていない状態を意味します。日本語の「木に竹をつぐ」にも通じる表現でしょう。共鳴しないまま努力を重ねても、その多くは空回りし、結果につながりにくくなります。

近年、患者さんに対して陶氏療法を「量子療法」として説明すると、多くの方が納得し、安心して施療を受けてくださるようになりました。これまで「気功療法」や「伝統療法」といった表現では、なかなか理解が深まらなかった背景には、日本と中国の文化的環境や思考様式の違いがあったのだと感じています。

最近では、日本の成長戦略の中でも「量子」が重要分野の一つとして位置づけられています。国民の間で量子そのものがどこまで理解されているかは別として、「先端」「先進」といった前向きなイメージが広く共有されていることは確かでしょう。そのため、「量子」という言葉を用いることで、治療の考え方が受け入れられやすくなったと実感しています。

こうした「先端」「先進」のイメージを入口として、量子は世界を構成する最小単位であり、それが変われば世界も変わる、という視点から説明を進めます。病気から元気へと変化することも同じ原理であり、量子を変えること、中国医学の言葉で言えば「気」を変えることに他なりません。時間が許せば、量子の二重性から気の陰陽説へと話を広げ、病気とは身体からの“知らせ”であり、次にどう変わるかはまだ決まっていない状態だとお伝えします。その状態で「元気が出る方向」にスイッチを切り替えれば、元気は持続し、健康へと向かっていきます。診療院で行っている施療とは、まさにそのスイッチを切り替えるためのサポートなのです。

具体的には、これまで身体に溜まってきた不要なもの(瘀血など)をカッサなどで取り除き、次に元気が生まれる環境を整えます。そうすることで、明日の健康を迎える準備が整います。施療後に感じるスッキリ感や心地よさは、元気が動き始めたサインであり、その感覚を維持できれば、健康な状態へ戻ることも自然な流れだと言えるでしょう。

患者さんと共鳴できる言葉で説明し、理解と施療の相乗効果を高めることを目的として、陶氏診療院では「量子療法」という表現を用いています。分かりやすさを大切にしながら、これからも皆さんの健康をしっかりと支えていきたいと考えています。
2025-12-15