陶氏診療院

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戦争と平和
カテゴリー 生活の知恵
人類の発展史、戦争と平和を繰り返す歴史をちょっと振り返ってみます。

近代、ヨーロッパでは宗教、経済、政治などの理由で300年間の戦争を繰り返してきました。第二次世界大戦終戦後、戦争を起こした事に反省し「憎しみでは未来を作れない」と認識して60年以上の平和を保ちました。

しかしアジア全体はどうだったでしょう。アジアでは第二次世界大戦終戦後の60年の間に戦争があちこちで起きていました。その中にあって唯一戦争に巻き込まれていないのが日本です。この事実は日本の誇りと言っても過言ではないでしょう。60年以上の平和。日本は世界の経済大国、長寿国、平和と安全の国になりました。しかしその平和が守られたのは、戦争経験者の努力の積み重ねがあったからこそではないかと私は思います。

最近、日本人の若者は平和ボケと言われていますが、なんだか考え深い「言葉」ですね。戦争経験者は戦争の無意味さを分かっています。でも、戦争の経験をしたことのない人は戦争の無意味さというものを、ほんとは分かっていないように思います。幸い日本には戦争反対の平和憲法があります。この平和憲法がある限り日本の平和はまだまだ続いていくでしょう。

私は今40代ですが、今から20年程前になる23歳の時、中国とベトナムとの間で摩擦が起こりました。その時私は軍医として二回戦闘を経験しています。戦闘時の人の命の重さは平和の時とは違ってとても「軽い」と感じます。戦死者の数を見ても、感覚が麻痺しているから数字として見ているだけで何も感じなくなる。とても異常ですよね。目の前で若い命が去っていった事もありました。今思えば、あの若者達の両親はどれほど無念だったかと思います。だからどんな理由があっても戦争反対です。平和の為に全力で頑張りたいと思います。

「健康な身体に健全な精神は宿る。」のように、健康な体があれば健全な発想ができるし、健全な発想ができれば平和への行動を考える事が出来る。戦闘や戦争は起こらないでしょう。戦争をしかけようとする人は、一種の病気だと私は思います。それを治すには周りに健康人をたくさん作る。そうして平和を守っていきたい。ちょっと専門馬鹿の発想でしょうか。
2013-02-10