陶氏診療院

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「和食」の形と中身
カテゴリー 生活の知恵
ユネスコ(=国連教育科学文化機関)は2013年12月4日にアゼルバイジャンの首都バクーで委員会を開き、日本の「和食」の食文化を無形文化遺産に登録するかどうか審議しました。「和食」の食文化が、正月に見られるように新鮮な食材を使ったおせち料理を囲んで、家族で食事をとるなど、世代を越えて受け継がれ、地域の結びつきを強めているなどとして、無形文化遺産に登録することを決めました。

和食の形より、和食の内面(中身)、その文化性に高い評価が得て、無形文化遺産として、日本の誇りと思います。

気にすることは、新聞や雑誌、テレビからネットで、添付する日本食のイメージ写真に、いくつかの疑問を持っています。ある新聞社に学校で和食を給食にすると紹介して、給食を見ると、なんと牛乳が目立っていました。和食と称する料理の写真を見ると、近代の日本食としか言えないです。和食、日本人の伝統的な食文化の略語で、その歴史が長いです。近代の食事のイメージで表すのは、誤解が起き易いでしょう。

まず、和食の主食は玄米か、白米か、雑穀か、主食と副食の割り合はいかがですか。学術の問題と言われそうかもしれないけど、普通庶民の日常生活の食事と、料亭で演出する和食、目的が少し違いますから、中身も違ってくるでしょう。本来の和食は庶民の食事を指してると思います。

中国の古い言葉があります。孟子:「民以食為天」(民は食 をもって天となす)。食はその国、民族の文化であり、歴史であり、食の伝承が文化の伝承に繋がります。食が直接支えたのは国民の健康です。数千年の米の文化を持っている日本、米の原点は玄米であることを、和食の無形文化遺産の登録により、もう一度食への関心を高める最高のきっかけと思います。国も正しい食の教育を普及する絶好のチャンスです。本来日本民族に反映する「和食」に戻って欲しいです。
2013-12-09