陶氏診療院

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献血後遺症の随想
カテゴリー 生活の知恵
5月8日朝日新聞に「<日本赤十字社>献血で後遺症 解決金900万円で和解」の記事がありました。中に気になるデータが掲載されていました。「厚生労働省が作成した血液事業報告によると、献血時の採血が原因の神経損傷は、▽09年度188件▽10年度188件▽11年度128件。12年度は約525万人が献血し、121件の神経損傷が報告されている。」

採血針は普段の注射針より太いから、採血時、動脈がはっきり見えない方、または経験不足の看護師により、腕の神経損傷になることは十分予測できます。

その記事を見ると、いろいろな問題を考えさせられます。人のためのボランティア行為が悲惨な結果になることは、なんとか防ぎたいです。

同じ針と言っても中国医学の鍼灸針と西洋医学の注射針、身体に刺した結果は全く違います。用途により、中国医学と西洋医学では細いから太いまで、それぞれのタイプがあります。しかし、中国医学の鍼灸針は先端が尖っているけど、皮膚や組織に刺すと、皮膚や組織の細胞を分離して、針を抜くと組織の損傷はならないです。

今の金属加工技術を使って、鍼灸針の構造を生かして、組織に傷をしない注射針、採血針の研究も十分可能と思います。問題は「採血により腕の神経損傷」を問題にするかどうかのことでしょう。日本の金属加工技術に期待します。
2015-05-09