陶氏診療院

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留学動向から見える日本の未来
令和7年4月30日に文部科学省が公表した「日本人学生の海外留学状況」及び「外国人留学生の在籍状況」のデータから、日本から海外への留学数減少と、海外から日本への留学数増加という傾向が浮き彫りになっています。この傾向は、日本の将来にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

まず、外国人留学生の動向を見てみましょう。コロナ禍の時期を除けば、外国人留学生数は一貫して増加傾向にあります。2024年(令和6年)5月1日現在の外国人留学生数は336,708人で、前年度比57,434人(20.6%)増となりました。主な留学生の出身国・地域は以下の通りです:

中国:123,485人(前年度比6.9%増)

ネパール:64,816人(同71.1%増)

ベトナム:40,323人(同11.0%増)

ミャンマー:16,596人(同113.5%増)

このように、日本は多様な国・地域から留学生を受け入れており、留学生総数は過去最多を記録しました。これは世界的な留学需要の高まりと一致する傾向です。

一方、日本人学生の海外留学状況はどうでしょうか。日本人の海外留学者数は、ピーク時の2004年(82,945人)から大きく減少しています。2022年(令和4年)のデータ(OECD・ユネスコ・米国国際教育研究所(IIE)等の統計に基づく)によると、日本人の長期留学者数は48,991人で、前年比7,379人(17.7%)増加しました。主な留学先は:

アメリカ合衆国:16,054人(前年比19.4%増)

台湾:7,323人(同31.1%増)

中国:7,078人(同23.7%増)

とはいえ、この数字はピーク時の約6割に留まります。

アジア諸国では経済発展に伴い教育への関心が急速に高まっているのに対し、日本人学生の海外留学減少は憂慮すべき傾向です。国際的な視野を広げる機会が減ることは、日本の持続的な発展にも影響を及ぼしかねません。このような現状について、どのようにお考えでしょうか。
2025-05-03