陶氏診療院

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漢方とウイルス
カテゴリー 中国医学
ウイルスは、地球上の存在が、遥かに人類より長いです。進化論の視点から見ると、後で地球に誕生した人類は、ウイルスと共存共栄が出来るはずです。

10年前、中国からの新型肺炎(SARS)のその恐怖が、今でも人々の心に残っているでしょう。当時は西洋医学が先に対応して、抑えられなかったです。そのうちに、漢方で対応した病院の死亡率が「0」という事を、WHOに報告し、その方法で全世界へ発信し、SARSも抑えました。

今、中国の鳥インフルエンザの感染者もウイルス感染で、4月15日まで、感染者64人に 死者14人と、死亡率が高いことは変わっていないです。4月11日北京で初めて発見した鳥インフルエンザの感染者は、入院時体温は37.2℃、夜になると40.2℃まであがりました。タミフル投薬と物理療法をしても、下がらなかったのです。漢方に変えて、「春温弁証論治」で、銀翹散(ぎん ぎょうさん)と白虎湯(びゃっことう)のベースで、加減した漢方を投薬しました。体温は36.8℃まで戻りました。そろそろ退院する予定です。

西洋医学の抗ウイルス治療が、理想的な効果が出ていないことは、人類がウイルスに有効な薬がないからです。インフルエンザから、肝炎、エイズなど、今まで細菌のような有効な抗生物質がまだ見つかっていないです。生物の進化論から考えると、「抗」より、「調和」が今まで人類が生き延びるために選んだ道です。中国医学の漢方は、調和の手段として、今回の危機も乗り越えることを信じ、これからも明るいニュースを期待します。
2013-04-17