陶氏診療院

アクセスカウンター


▼講演会バックナンバー
過去ブログはこちらから
時差ボケと体内時計
カテゴリー 講演会
アメリカ一週間旅で、時差ボケがないことを、時間が立つとともに、その凄さをジワジワと感じました。その凄さは体内時計との関連を考えると、まさに健康の醍醐味でしたね。

2017年のノーベル生理学・医学賞は、3人のアメリカ学者の研究で,身体の1日のリズムを遺伝子レベルで解き明かす道を開いたことで受賞しました。ショウジョウバエの仕組みとほぼ同じ機構が哺乳類にもあり、生活のリズムと体内の時計とがうまく同期しなくなると、がんや神経変性疾患、代謝疾患などのリスクが高まるとみられています。その研究は、2000年前の人間の身体は、24時間のリズムの説明は中国医学巨書「黄帝内経」に五臓六腑の「子午流注」を現代用語として、再証明され、もう一度健康と病気の根源を明かされました。体内時計は内臓のリズムです。内臓のリズムが乱れると、病気を発生することは当然でしょう。

世界に移動する時に、特に地球裏に移動したら、大変な時差ボケを発生し、それは地球のリズムと身体のリズム、因みに内臓のリズムがズレているから、発生した身体の反応です。それを克服することは、内蔵と脳のリズムを太陽のリズムと合わせることです。朝日を浴びる、朝食をしっかり食べる、できたら過午不食、余裕があれば、カッサやマッサージをすれば、身体がリラックスして、副交感神経を優位にすれば、時差ボケがリセットされ、発生しないではないでしょうか。

2016年のノーベル生理学・医学賞は、「オートファジーのメカニズムの発見」で東京工業大学栄誉教授の大隅良典(おおすみ・よしのり,71歳)氏に贈られました。オートファジーがうまく働かないとパーキンソン病や2型糖尿病,ある種のがんなどの疾患につながる。こうした生理学的・医学的な重要性が明らかになったのは大隅氏による1990年代の研究があったからでした。オートファジーの中国語は「過午不食」でした。2000年前中国医学巨書「黄帝内経」に、内蔵のリズムについて、書いていました。朝食は朝7-9時、昼ご飯は「午の時間」11-13時に食べることで、その後は当日の食事が終わり、それ以上を食べないことです。そのまま空腹(飢餓)して、翌日の朝食を楽しみにしておきます。オートファジーがうまく働くキーワードは細胞の「飢餓」でした。2000年前の人々の知恵に、もう一度感動します。過午不食も、体内時計を維持することの鍵として、時差ボケ予防にも有効です。

普段の食事と朝起き、直接体内時計とオートファジーに関わり、ズレると病気になることは、人類の歴史に十分証明されました。時差ぼけを乗り越えることのヒントで、毎日の生活中の時差ボケ防止にも有効です。朝日を浴びる朝起き、しっかり朝食食べる内臓リズム作る、それは健康の第一歩は、あなたが歩いていますか?
2023-07-07