陶氏診療院

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食事と精神症状
カテゴリー 講演会
6月2日に開催された「玄米酵素全国大会・臨床セミナー」において、日本栄養精神医学研究会会長であり、医療法人山口病院副院長でもある奥山智之先生による講演、「栄養精神医学と玄米酵素の有用性 ~メンタルヘルスは食事から~」が行われました。

「メンタルヘルスは食事から」をモットーに、食事や栄養療法を重視した診療を実践されている奥山先生は、鉄欠乏状態にある女性を「テケジョ(鉄欠乏女子)」と名付け、栄養の問題に起因する精神的不調を「栄養型うつ」と定義。食事と栄養を通じて心の健康を回復させる「栄養精神医学」の重要性を、広く啓発されています。

先生は、栄養精神医学の第一人者として多数の著書を執筆されており、私も『最新版 マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』を購入しました。この本には多くのチェックポイントが示されており、東洋医学の陰陽体質に基づいた栄養療法のアドバイスも盛り込まれています。診療院に置いて、患者さんにも読んでいただける内容です。

特に「栄養型うつ」に該当する方は、自分自身の体をチェックし、食事を見直すことで、薬に頼らず改善できる可能性があります。奥山先生が提唱する血液検査の読み解き方や、それに基づく具体的な食事指導メニューには納得のいく内容が多くあります。

中国医学では、心(こころ)と小腸は表裏の関係、陰陽の関係にあるとされています。奥山先生も診察において胃腸機能のチェックを重視しており、中国医学の理論から多くのヒントを得て、実際に多くの患者を救ってこられました。著書には豊富な事例が紹介されており、イラストやマンガも交えて、理解しやすい構成になっています。

また先生は、栄養療法と漢方を組み合わせた治療を実践されており、その強力なサポート役として玄米酵素を活用されています。特に、胃腸の機能が低下している方や、玄米をそのまま食べるのが難しい方、食事の準備が困難な方に、玄米酵素をすすめておられます。

精神症状の背景には、食事や生活習慣の乱れが隠れています。その原因を見つけ、正しい方法で根本から解消することは、治療の醍醐味でもあります。その後は、予防を意識しながら、発芽発酵玄米や玄米酵素を活用して健康的な生活を続けていくことで、心身ともに健やかに過ごすことができるでしょう。
2025-06-22