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水素を勉強しよう①水素の基礎と発見
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水素は原子番号1番。最もシンプルな構造をもつ元素「水素」は、宇宙で最初に生まれた元素でもあります。その長い歴史に比べ、人類が水素を知ったのはわずか250年前のことです。以来、、私たちは様々な場面で活用する水素を発見し、新たな利用法を生み出してきました。未来へつながる水素の可能性を、一緒に探しにいきましょう。

1766年、イギリスの化学・物理学者、ヘンリー・キャヴェンディッシュ(Henry Cavendish, 1731年10月10日 – 1810年2月24日)は金属と強酸の反応で、燃える気体「水素」が発生することを発見しました。205年前の話でした。電気火花を使った水素と酸素の反応により水が生成することを発見し、水が化合物であることを示したのもヘンリー・キャヴェンディッシュでした。

水素の原子の構造

水素は陽子1個と電子1個からできている。

重さは、1.008 g / (6.02 x 1023) = 1.67 x 10-24 g

水素の原子核(陽子)の直径は、10-15 m~ 10-14 m

電子を含む水素原子(H0)の半径は、約0.1 x 10-9 m= 0.1 nm(ナノメートル) ただし、ボーア(Bohr)の水素原子モデルでは、半径は0.053 x 10-9 m= 0.053 nm 。電子の広がりを持つので、水素原子の直径の決め方にはいろいろある。

電子を2個もつ水素化物イオン(H-)の半径は、約0.2 x 10-9 m。2個の電子同士の反発のため、半径が大きくなる。

H0とH+の電子の広がり(原子核を原点とした分布)を見ると、1個目の電子の広がりはほとんど同じだが、2個目の電子の分布が大きく広がっていることがわかる。

水素の同位体

原子核を構成する陽子の数が同じだが、中性子の数が異なる各種を同位体と呼ぶ。

水素の場合には、中性子が0個の軽水素(H、プロチウム)、中性子が1個の重水素(2H/D、デュウテリウム)、中性子が3個の3重水素(3H/T、トリチウム)の3つの同位体が存在する。(いずれも、陽子は1個、電子は1個)。

水素の同位体としてみなされるものとして、電子と陽電子からなるポジトロニウム、電子をミュオンからなるミュオニウムがある。軽水素に対する質量は、ポジトロニウムが920分の1、ミュオニウムが9分の1である。
「新・元素と周期律」井口洋夫、井口眞 裳華房

文部科学省科学技術週間(一家に1枚)より
2019-03-20