陶氏診療院

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脂肪とアルツハイマー型認知症
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2018年7月アメリカロサンゼルスのアルツハイマー認知症国際研究会(AAIC)の発表中、イギリスの栄養学雑誌の研究発表は「過度な腹部の脂肪(内臓脂肪)による肥満と大脳の認知レベルの低下と関係があり、BMIより説得力があります。」

簡単に理解すると、見た目が肥満ですけど、内臓脂肪の過剰は至命的でした。神経病学会誌に、腹部の脂肪と脳の萎縮に関係あります。ウェストが大きくなるにつれ(リンゴ型)、脳の容量が少なくなります。特に脳神経細胞の灰白質脳組織が減ります。

脳の中の海馬(エピソード記憶等の顕在性記憶の形成に不可欠な皮質部位である)の萎縮はアルツハイマー型認知症発病の証拠です。他の研究も証明したように、腹囲大きな方は、記憶力も低下します。

中国重慶医科大学の研究で、1100老人(60-98歳、男性568名、女性532名)を調べたところ、腹囲が多い方はアルツハイマー型認知症になりやすいです。アジア人は肥満は苦手で、病気になりやすいです。

アルツハイマー型認知症はⅢ型糖尿病とも言われ、インシュリン抵抗と関係あり、内臓脂肪オバーは、炎症因子(IL-6、IL-1β、PAI-1、TNF-α)増え、長時間の炎症はアテローム性動脈硬化(粥状動脈硬化)が引き起こしやすい、心臓病の発作にも要因になっています。

内臓脂肪から出た炎症因子は、脳の炎症も引き起こし、アルツハイマー型認知症の誘因になります。

高タンパク質や高動物蛋白質食事は勿論良くないけど、精製された白米や麦なども、内臓脂肪になりやすいから、しっかり玄米や精製されてない穀物を食べるのが大事です。脂肪が溜まると死亡することを忘れるな。

*灰白質(かいはくしつ)とは、中枢神経系の神経組織のうち、神経細胞の細胞体が存在している部位のこと。これに対し、神経細胞体がなく、有髄神経線維ばかりの部位を白質(はくしつ)と呼ぶ。
2019-03-19