陶氏診療院

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がんの早期発見にどのような意義があるのか?①
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北海道医師会・札幌がんセミナー、市民のためのがん特別セミナー2015の二回目の講座は、3月28日北海道医師会館のホールで行われました。

私が北海道大学医学部博士号を取得した時の第三内科名誉教授浅香正博先生が「がんの早期発見にどのような意義があるのか?」の講演をされました。

北海道大学卒業して、浅香教授と年賀状の交流があるけど、対面は17年ぶりでした。元気な先生は67歳と思わないほど、早口と辛口でした。北海道大学大学院がん予防内科設立し、日本のがん対策の戦略にはがんの二次予防しかないです。

がんの二次予防は医療費の爆発な膨張以外、がん予防に効果を現していないです。がんの予防は一次予防が最も大事と浅香教授が言いました。

アメリカでは、30年前からがんの一次予防に力を入れました。禁煙運動は全民運動になり、タバコ産業に、かなり罰則を付けました。タバコの箱に、タバコは肺の病気を作るを明記しました(メキシコ、日本、中国などへの輸出タバコに印刷していない)。そのおかげで、アメリカ国内のすべてのがんの発病率と死亡率が下がりました。先進国の中、日本の国のようなタバコに甘い国はないです。

お酒も糖尿病、肝臓病になりやすい日本人に制限が必要です。少量飲むより、飲まない方がいいです。少量を飲むなら、お酒の中のアルコール量を20g前後の目安、週2-3日休肝日を作るよう心掛けが必要と浅香教授が言いました。

がんの一次予防を提唱する浅香教授の考えがこれからの医学の主流になればいいでしょう。

*医学の中で、病気になったら治すという「治療医学」に対して、病気にならないように予防する「予防医学」があります。一次予防、二次予防、三次予防は、「予防医学」から出てきている言葉です。「予防医学」では、病気を予防するだけでなく、より広い意味で、疾病予防、障害予防、寿命の延長、身体的・精神的健康の増進を目的としています。病気を未然に防ぐだけではなく、病気の進展を遅らせること、再発を防止することも予防であるとされています。それに基づいて分類されている、一次予防、二次予防、三次予防は、次の表の通りです。

がん予防の手段は、一次予防、二次予防、化学予防の3つに大別されています。一次予防はライフスタイル(生活習慣)や食生活の改善により発癌リスクを低下させ、がんに罹らないようにすることを目標とします。二次予防は早期発見・早期治療によりがん死からまぬがれることを目的とするものであり、化学予防はより積極的に薬剤を投与してがんの発生を抑制する方法です。がんの転移予防や治療後の再発予防などを三次予防ということもあります。
2015-04-01