陶氏診療院

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健康診断数字の味方
健康のために、私たちは日々さまざまな「数字」と向き合っています。しかし、その数字の裏には、単なる数値以上の“意味”が隠れています。数字を正しく読むためには、その背景にある身体の仕組みを理解することが大切です。

体重という数字の読み方

「あなたの体重は何キロですか?」と聞かれたら、体重計に乗ればすぐに分かります。しかし、その数字を見て「重い」「軽い」「ちょうどいい」「太っている」「痩せている」などと単純に判断していませんか?

体重とは、身体の新陳代謝や栄養状態、筋肉・脂肪・水分など、さまざまな要素が反映された“結果の一つ”にすぎません。つまり、体重の数字だけでは健康の良し悪しを判断できないのです。

体重計が教えてくれる“身体の中身”を読みましょう。最近の体重計は、体脂肪率、筋肉量、水分量、基礎代謝、そして「体内年齢」まで表示されます。これらの数値を総合的に見ることで、初めて「本当の健康状態」が見えてきます。

大人の理想体重は、(身長㎝ − 110)× ±5% が目安とされています。さらに、筋肉と脂肪のバランスが整い、体内年齢が実年齢より20歳若く表示されたとき、それは、心も身体も輝く“理想の状態”といえるでしょう。

数字の裏を読む力。たとえば、体重が理想より高くても、筋肉量が多いなら問題はありません。アスリート体型のように、筋肉によって体重が支えられている場合は、むしろ健康的です。逆に体重が低くても、筋肉量がしっかりあり、内臓脂肪が少なければ、心配はいりません。

大切なのは「数字の表」ではなく「数字の裏」を読むこと。健康診断で手にする多くの検査数値も、その裏に隠れた意味を理解できれば、あなたは“数字に強い、賢い患者”になれるでしょう。

数字は、敵ではなく味方です。正しく読み解けば、身体の声を教えてくれる頼もしいパートナーになります。これからは、体重や検査結果を見るたびに、その裏にある“身体からのメッセージ”を感じ取ってみましょう。
2025-10-30