陶氏診療院

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根本療法と対症療法
根本療法と対症療法

病気の治療には、大きく分けて「根本療法」と「対症療法」があります。

中国医学の根本療法は、「病は気から」という考えに基づき、病気を引き起こす“病の気”を整え、その“気”を生み出す人そのものを治療します。つまり、病気の根源である生命の乱れを調和させるのが目的です。

一方、西洋医学の多くは、病気の根本原因そのものよりも、病気の発生に関わる一部の要因や、すでに現れた症状に焦点を当てる「対症療法」が中心です。

たとえば、胃がんの原因の一つとして、ヘリコバクター・ピロリ菌の持続感染が知られています。そのため、西洋医学では原因菌を除去する「除菌療法」が行われています。これは慢性胃炎や胃潰瘍などがある場合、保険診療で実施され、胃がん予防にも役立つとされています。

しかし、JA長野厚生連佐久医療センター内視鏡内科の小山恒男先生は、「除菌療法を行うと胃がんが見つかりにくくなる」と指摘しています。2013年2月にピロリ除菌が保険適用となって以降、除菌後の胃がんは増加傾向にあり、京都府立医科大学の間嶋淳氏らの研究でも、除菌後胃がんは胃のあらゆる部位に発生し、とくに噴門部(U領域)で多いことが報告されています。

私の診療院でも、胃がんの既往を持つ患者さんに対して、生活や気の流れを整える健康指導を行ったところ、胃ポリープが自然消失し、その後の胃がんの発生も見られなくなり、元気を回復された方がおられます。
(この症例は、2022年11月「第29回日本未病学会学術総会」で発表しました。)

西洋医学の「抗菌」「抗がん」「降圧」などの対症療法は、短期間で症状を改善する効果がありますが、病気の根本的な原因を断っていないため、再発や副作用のリスクも少なくありません。中には、病気よりも治療の副作用で命を脅かされるような深刻なケースもあります。

そこでお勧めしたいのが、中国医学の根本療法です。病気を生む「病の気」を整え、健康な「正気(せいき)」を養うことで、病気を未然に防ぎ、真の健康を築くことができます。

現代物理学では、「世界のすべては量子から生まれた」とされています。量子をコントロールできれば、理想的な生命状態を実現できる――その考え方は、実は2000年前の中国医学にも存在していました。その「量子」にあたる概念こそが「気」です。

人が「元気」を作り出すことこそ、生命の根本であり、中国文化が数千年にわたって輝き続けてきた理由の一つでもあります。

根本療法――すなわち「気」を整え、未病を治す知恵。
この中国医学の叡智を身につけ、病にとらわれず、120歳まで健康で生きる人生を目指しませんか。
2025-10-26