陶氏診療院

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人体への異なるアプローチ~西洋医学と東洋医学の対話~
NHK番組『人体』が描く細胞の世界、タモリ氏と山中伸弥教授の司会によるNHKシリーズ『人体』は、40兆個の細胞の営みを最新映像技術で可視化しました。40億年前の共通祖先「LUCA」から連なる生命の連鎖、老化治療や腎臓病への挑戦を通じ、現代医学の可能性を提示しました。

現代医療の限界と矛盾と感じました。細胞療法は一部疾患に対応できても根治には至らない。西洋医学の「物質的アプローチ」は科学革命以来変わらず、その方向性自体に疑問が生じていました。

参考となるのは、日本の交通事故対策でした。車両増加にも関わらず、信号機の最適化・運転教育・保険制度の工夫で死者数を激減させました。この「システム思考」が医療に活かせないか? 病院・医師・医療費は増えても、患者数が減らない現実を直視すべきであります。

中医学が示す「気」のパラダイムを考えてみてください。tt有国医学では、細胞も臓器も「気」という生命エネルギーの顕れと考え、「気」の乱れが病を生み、その調整こそが治療の核心でした。

古代中国が体系化した「一砭二針三灸四薬」は、局所治療ではなく「気」の流れを整える階段的アプローチであり、目に見えない微細なエネルギーさえ、思念(思い)の変化で影響を受けるという思想は、量子物理学との接点も注目されました。

未来への提案としたら、NHKが次に挑むべきは「気と生命の科学」特集だろう。東西医学の対話から、真に人間中心の医療ビジョンが生まれることを期待しています。
2025-05-28