陶氏診療院

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認識のレベル
11/20-21大阪で開催した第28回日本未病学会学術総会に、未病医学認定医/ 未病専門指導師のための認定研修カリキュラムがありました。栄養・医学・運動の三分野で、ビデオも視聴できます。二年前、学会時に一度聞いたことがあり、今回は録画だから、ついでに、もう一度勉強しました。

未病への認識は、どうしてもレベルの違うことが気になります。中国2000年前の「黄帝内経」から始めての熟語語源の理解が一致ですけど、解釈はどうしても西洋医学の健康と病気への視点にとどまりました。

説明した先生は、「現代未病」という言葉を使い、もしかしたら、中国医学の「未病」と区別するつもりか、良く分らないです。

未病学会の未病の解釈は、「健康と病気の間」を指します。勿論、三次元の身体の視点から見ると、「健康と病気の間」は、まだ病気になっていない状態は未病の一種です。しかし、中国医学では、身体が三次元だけで観察ではなく、もう一つ次元、時間を取り入れて、四次元で身体を観察します。時間軸として、未来の病気は未病と言います。その時に、未病は単なる「健康と病気の間」ではなく、過去の病気(既病)に対して、未来の病気(未病)を指します。そのため、対象者は健康者も病人もすべて人々を含めました。

今までの学会の定義で、検査異常の方に対症方法を研究します。次元が高くなると、未病の認識は違い、病気の予防から治療ともに、未病学会の研究対象でしょう。今回学会で発表したすい臓がん改善例も、中国医学の未病概念をもとにして、指導した結果でした。いつか、中国医学の広い視野でとらえた未病の概念を学会に伝えたいです。
2021-11-24