陶氏診療院

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伝統文化の伝承者
カテゴリー 日本
1月14日、小林豊子きもの学院北海道本部新年交礼会に出席しました。一番楽しいのは
小林豊子きもの学院学長、NPO法人日本時代衣装文化保存会理事長宮島健吉先生の時代衣装解説です。

今年の時代衣装は「壷装束姿」(つぼしょうぞくすがた)です。平安時代と鎌倉時代、外出する時の衣装を披露して、解説しました。初詣の衣装は心身を清めるために、紅の懸帯や懸守を装飾し、一枚の衣を室内と外出用に、着装の工夫によって使い分けています。現代のきもの着つけの中心的存在と言える「からげ(おはしょり)」の原点が「壷装束」に見られ、日本の着物が世界一の「着装の衣服」と呼ばれることがよく分かります。

衣装は人々健康生きるの衣食住の第一歩です。古代の人々の考えも、衣服の文化として、今まで伝承につながり、知ると見る、時には着ると着付けして、その奥深く世界にも触れることができるです。物質から精神へは先祖レベルの高さでしょう。

平成25年から使用されます「文部科学省検定済教科書・数研出版「高等学校国語総合」と国語総合(現代編)に掲載されています芥川龍之介作「羅生門」の文言注釈として、本学院文化事業「きもの展」制作による壺装束姿の写真(本紙表紙掲載)が採択されています。「…羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男の他にも、雨やみをする市女笠や揉鳥帽子が…」の文中に見える市女笠がそれで、「国宝・扇面古写経」を史料として誕生した作品です。
2018-01-17