陶氏診療院

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「父のこと母のこと」
カテゴリー 日本
3月26日、札幌市倫理法人会第1470回経営者モーニングセミナーは、講師に北海道倫理法人会研修副委員長、株式会社日本創造教育研究所札幌研修センター所長笠松優喜氏をお迎えして、テーマ「父のこと母のこと」にてご講話いただきました。

昭和38年北海道上川郡上川町層雲峡で生まれた笠松講師は、ご両親の話をしました。北海道開拓に来た笠松講師のお父さんは小学校四年生で中退されましたが、警察予備隊(自衛隊の前身)に入隊、退職時に6万円の退職金を使って、運転免許を取得、北海道電力会社に入社しました。層雲峡発電所勤務時、笠松講師が次男として生まれ、父親の家族愛で育てられました。子供の時、何でも出来る父親は自分の偶像として憧れました。しかし、旭川市転勤した後、自分の才能を発揮できない父は、家で酒を飲むほどの平凡な生活ぶりに不満と不信、父のことを否定する気持ちになりました。

二年前、倫理法人会に入会し、運営委員から、幹事へ、今は研修副委員長として、倫理の勉強をしました。倫理の教えを少しずつ身に付けて、昨日、今日、明日はすぐ変化がないかもしれないけど、二年前の自分と明らかに違うことを笠松講師は言いました。それは父が認知症になり、母が強いお酒を間違って飲ました事で、認知症の症状がすっきり改善して、さらに友人の素敵な歌を頂き、友人の言葉:「人生において一番大切なことは、一番大切なものを、一番大切にする事」、まるで父の人生を反映したような言葉で、父への感謝と尊敬の気持ちがよみがえりました。

最後に、友人から頂いた歌「手紙 ~親愛なる子供たちへ~」*を父親が撮った家族の写真を編集した画像を放映して、笠松講師の両親への感謝の気持ちを十分伝える話を終わりました。

今日の参加者43名、40社、うち女性15名でした。

「手紙 ~親愛なる子供たちへ~」
年老いた私が ある日 今までの私と 違っていたとしても
どうかそのままの 私のことを 理解して欲しい
私が服の上に 食べ物をこぼしても 靴ひもを結び忘れても
あなたに色んなことを 教えたように 見守って欲しい

あなたと話す時 同じ話を何度も何度も 繰り返しても
その結末を どうかさえぎらずに うなずいて欲しい
あなたにせかまれて 繰り返し読んだ絵本の あたたかな結末は
いつも同じでも 私の心を 平和にしてくれた

悲しいことではないんだ 消えて去って行くように 見える私の心へと
励ましの まなざしを 向けてほしい

楽しいひと時に 私が思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのを いやがることきには 思い出して欲しい< BR>あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 様々な理由をつけて
いやがるあなたと お風呂に入った 懐かしい日のことを

悲しいことではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい

いずれ歯も弱り 飲み込むことさえ 出来なくなるかも知れない
足も衰えて 立ち上がる事すら 出来なくなったなら
あなたが か弱い足で 立ち上がろうと 私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの 手を握らせて欲しい

私の姿を見て 悲しんだり 自分が無力だと 思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力が ないのを知るのは つらい事だけど
私を理解して支えてくれる心だけを 持っていて欲しい

きっとそれだけで それだけで 私には 勇気が わいてくるのです
あなたの人生の始まりに 私がしっかりと 付き添ったように
私の人生の終わりに 少しだけ付き添って欲しい

あなたが生まれてくれたことで 私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変らぬ愛を 持って笑顔で答えたい

私の子供たちへ
愛する子供たちへ
2015-03-26