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仁術と金術
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仁術と金術からどのような連想が出来ますか。

仁術と言ったら、「医」でしょう。日本語で:医は仁術(医は仁術なり)、「医は、人命を救う博愛の道である」(広辞苑)ことを意味する格言があります。日本では、特に江戸時代に盛んに用いられたが、その思想的基盤は平安時代まで遡ることができ、また西洋近代医学を取り入れた後も、長く日本の医療倫理の中心的標語として用いられてきた。(ウィキペディアフリー百科事典より)

金術と言ったら、金儲けとも言うでしょう。色々な手段で、財産を増やし、富を作ります。代表的は職は商業で、それを職にする人は商人と言われます。

中国では、商人の社会地位はどうしても下に置かれて、近代の用語:「工、農、兵、学、商」の順番で、労働者が一番上になり、商は最後になりました。中国の影響で、日本にも、
士農工商(官吏・農民・職人・商人)の職種分ける言葉もあります。中国の四字熟語の中、「無商不奸」(商売には、ずるさ・したたかさも必要)との言葉もあります。商人と金儲け、マイナスイメージが強いと思います。

金術は錬金術とも連想することができるでしょう。中国では、錬金術は古代道術中の「錬丹術」を指します。道教(家)の養生と修業の理論により、医療と医学の概念と用途を用いて、中国の帝王たちは不老不死の薬を作ることを含まれています。

錬金術は置いといて、仁術と金術、医療と商業、現代医学システムの中にはビジネスの仕組みも組み込まれています。仁術から金術になると、大変な社会問題になります。

仁術の医学、大変な苦労と努力により、時には犠牲者も出てしまいます。そうして一人前の医者が育ちます。仁術の医学を実現するため、成長過程の苦労を辛抱するには、社会奉仕精神と生命に対しての高いレベルの認識がなければ、続けないでしょう。

しかし、金術になる医学は、話が違います。医者になると収入が多いと言う世の中の認識が定着すれば、「金儲けする=医者」、医療の現場は沢山問題が出ます。仁術がなければ、医学の発展方向がとても恐ろしく、危険とも言えるでしょう。「医は、人命を救う博愛の道である」との定義えお守るため、医学と商業がなるべく離れたほうがいいと思います。
2013-01-31