陶氏診療院

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腸内細菌の世界
カテゴリー 生活の知恵
6月29日、診療院で友人が「腸内細菌の世界」を紹介したいと、八人の友人を集めました。岡山から来た金田講師は、AD101株の乳酸菌を紹介しました。

人類はまだ腸内細菌の世界を完全には理解していません。AD101株の乳酸菌に関連する特許は昭和57年から平成8年までに11項目取得されています。金田講師の紹介によると、この乳酸菌は素晴らしい臨床効果があるとのことです。しかし、一つの疑問が生まれました。なぜ、そんなに臨床で有効な乳酸菌が健康食品として広まらないのでしょうか。

講演後の討論でも、この話題で盛り上がりました。北陸大学名誉教授の越浦良三先生は、日本の長寿系家族の腸内から発見されたAD101株を商品化し、高く評価しました。

確かに、現代医学でも、健康な人の腸内細菌を大腸内に移植することで、様々な難病の治療に使われています。同時に、「三つ子の魂百まで」という言葉のように、人の腸内細菌は三歳までに決まり、成人後にいくら善玉菌を摂取しても、人の腸内細菌には定着しにくいと言われています。その矛盾を解決するために、菌体成分を利用する方法が考え出されました。

話を聞いていると、乳酸菌の使用を勧める方法は、病気を治すことや悪い生活習慣で患った病気の対応のみを強調しているように感じました。しかし、正しい生活習慣や理想的な食事についてはほとんど触れられておらず、乳酸菌商品の販売だけが目的のように聞こえます。

腸内細菌の世界を学び理解すると同時に、日常生活の習慣や特に食習慣を改善することにつなげることが大切だと思います。乳酸菌商品を利用しても良いですが、根本的な健康の基盤に触れない方法にはビジネス匂いがこいです。
2024-07-31