陶氏診療院

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あっという間の年末、来年の運勢について
カテゴリー 生活の知恵
あっという間に年末を迎えました。日本では年末年始は特別な節目であり、正月を迎える高揚感が街にも満ちています。

私が日本に来てから、すでに33年が過ぎ、今年で34回目の正月を迎えることになります。しかし中国生まれの私にとって、旧正月を新年として迎える習慣は今も心に深く残っています。そのため、明日の元旦も新年として迎えはしますが、どこか「ただの元旦」という感覚が拭えません。

そのような思いもあり、当診療院は大晦日の31日まで診療を行い、新年も1日(元旦)から患者さんをお受けします。医療・サービス業として、必要とされる方に寄り添うことを大切にしたいと考えています。

正月と暦 ― 太陽暦と太陰暦の意味、正月というものは、中国古代より太陽暦と太陰暦の両方を用いてきました。農業など一年の大きなリズムに関わる仕事は太陽暦を基準とし、二十四節気や節分を目安に営まれてきました。一方で、人の身体や健康のように、月経に象徴される短い周期のリズムを持つものは、太陰暦(旧暦)を重視してきました。身体を休める節目としての正月も、旧暦を中心に考えられ、毎年1月下旬から2月中旬にかけて迎えられます。

ちなみに、丙午の年の旧正月は2月17日でした。丙午(ひのえうま)とは、丙(ひのえ):陽の火、太陽・情熱・表現力・拡散するエネルギー、午(うま):火の気が最も旺盛、行動力・独立心・スピード・直感を意味します。

丙午は「火 × 火」=極めて強い陽のエネルギーを持つ干支です。

丙午生まれの基本的な運勢傾向

長所:強い行動力と決断力、リーダー気質、先駆者タイプ、正義感が強く、曲がったことが嫌い、太陽のように周囲を照らす存在感

注意点:気が強く、短気になりやすい、極端に走りやすい(0か100か)、周囲との衝突や孤立に注意、エネルギー過多による燃え尽き

使い方を誤ると「自ら燃えてしまう火」、整えば「人を温め、導く火」となります。

「丙午は悪い」という迷信について、1966年(昭和41年)丙午生まれは、「気が強すぎる」「家を焼く」「火災が多い」、「女性は結婚できない」などの迷信により敬遠されてきました。しかし中医学・五行の視点から見ると、これは大きな誤解です。

問題は「火」そのものではなく、火を制御する「水」や「土」が不足することにあります。

つまり、環境・教育・精神修養によって大きく化ける干支なのです。

丙午の運勢を良くする鍵(キーワード):冷静さ(水)、持続力・安定(土)、徳・養生です。

具体策:瞑想・呼吸・静かな時間を持つ;睡眠と休息を重視する(夜更かし注意);「勝つ」より「育てる」立場に回る;年齢とともに運が開く 晩成型

医学・人生観的まとめてみると、丙午は、治療者・指導者・改革者に向く干支です。特に経験を積むほど、人生後半になるほど、「徳」を積むほど、運勢は安定し、その光はより穏やかに、強くなっていきます。

これはまさに、私が目指している「老中医的な安心感のある存在」と非常に相性の良い運勢だと感じています。
2025-12-31