陶氏診療院

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野菜と蔬菜
カテゴリー 中国医学
野菜と蔬菜の元々の意味は異なるが、日本では現在同義として扱われています。

本来、蔬菜は食用にする草本植物(草)の総称で、キノコなども含んで用いられた語であります。人工で種をまき、栽培する食用草本植物を指します。

蔬菜の漢字を見ると、蔬は疏と同じ意味もあり、疎通ということで、主食の米や麦などの植物の実と違い、ほとんど葉っぱや茎を食べています。葉っぱや茎の働く葉、太陽からのエネルギーや大地からの水分栄養を花や実に運び、疎通の言葉のとおりの役割です。

葉っぱや茎、土上の部分、実は性質から見ると陰性の種類が多いです。たくさん食べると、身体は陰性になりやすい、主食にはならないです。

蔬菜はもう一つ種類は根菜類です。植物の根っこ、土下の部分です。性質は陽性です。その為に、冬は根菜類を食べる、夏は葉っぱ、茎、実を食べることで、身体の陰陽バランスが整います。

野菜は文字通りで、野原の蔬菜です。野生で自然に増えた食材で、別名で山菜です。

栽培する蔬菜は、野生種と栽培種あり、ところが、それまで野生であったものも栽培されるようになり、区別ができなくなったため、さらに、蔬菜の「蔬」の字が常用漢字外であることもあり、野菜と蔬菜は同義として扱われるようになり、蔬菜コーナーも野菜コーナーと書きます。

黃帝内経に「五菜為充」*と位置付けます。食事や季節に合わせて、陰陽バランスの補充のことです。主食を先にしっかり確保して、副食の蔬菜(野菜)を備えると、楽しい健康バランスを取れるでしょう。

*毒藥攻邪,五穀為養,五果為助,五畜為益,五菜為充,氣味合而服之,以補精益氣。此五者。有辛酸甘苦鹹,各有所利,或散或收,或緩或急,或堅或耎,四時五藏,病隨五味所宜也。(黃帝内経 藏氣法時論より)
2022-12-25