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肝心要・肝腎要(かんじんかなめ)の中国医学の解釈
カテゴリー 中国医学
【肝心要・肝腎要】〘名〙 (形動) (「かんじん」に「かなめ」を重ねて強調した語) きわめてたいせつな要点であること。とりわけて重要であること。(日本国語大辞典より)

肝腎の大事さを物事に例えると、重要さが分かるでしょう。では、肝腎の身体の役割と男女の効用について、中国医学の説明を聞いてみましょう。

中国医学の専門用語「精血同源」があります。精から血が生まれ、血も精に昇華します。精は腎臓に蓄える、血は肝臓に蓄えます。男性の精血が足りなくなると、虚証になります。女性は精血が足りなくなると、衰弱になります。中高年は精血不足になりがちだけど、普段の生活にも、精血の不足の原因(ストレス・過剰な生活リズム・人間関係など)が溢れています。どの症状が出たら、注意するべきかを知ると、早期解決になるでしょう。

精血不足症状一:不眠です。精血不足は肝腎両方の虚証です。腎精不足(心腎不交型不眠)と肝血不足(心肝失養型不眠)です。早寝は一番大事な対策です。

精血不足症状二:腰膝辛いです。骨は腎が司るです。腎精不足は子供に発育障害の心配、年よりの骨粗しょう症の心配があります。しっかり玄米主食を摂ることが大事でしょう。

精血不足症状三:耳鳴り目のカスミです。腎の開竅は耳、肝の開竅は目です。肝腎精血不足なると、耳鳴り、聴力減退、老眼、目のカスミ、

目が乾く、視力低下などの症状が出ます。抗酸化食事が大事でしょう。

精血不足症状四:記憶力の減退です。腎は骨を司る、髄が生まれ、脳につながります。腎精不足なると、健忘、記憶力の減退、子供の場合、脳の発育まで影響するでしょう。腎経働く時間(17:00-19:00)は、過食、過労、運動などを避けるべきでしょう。

精血不足症状五:脱毛・白毛が増えるです。腎の華は髪です。腎精十分時、髪の質も量も最高です。肝蔵血、髪は血之余(血の表す)、肝血充実時に、髪も栄養が豊富になります。肝は気の流れを左右します。流れが悪くなると、脱毛や白毛が発生します。過労は禁物でしょう。

精血不足症状六:生理不順と婦人病です。女性の任脈は胎(子宮と卵巣)を司るです。その起源は腎です。腎精不足なると、生理不順になり、肝血不足なると、血の流れを失調し、生理不順にもなります。女性精血不足なると、胸は下垂、乳腺しこりの発生、早期閉経、婦人科の腫瘍などの誘因になります。肝経働く時間(1:00-3:00)は深い睡眠に入るように心がけましょう。

男性は肝腎精血不足は腎を補うことを優先して、女性は肝を養うのを先にするべきです。

普段の食生活とリズムを調整の他に、カッサ、鍼灸などの中国医学の施療を受けるのも、お勧めします。
2022-08-30