陶氏診療院

アクセスカウンター


▼中国医学バックナンバー
過去ブログはこちらから
古代中国医学名医の「六不治」
カテゴリー 中国医学
2014年IMJ北海道支部ニュースレター掲載寄稿

   陶氏診療院・漢方アロマ療養師育成校 陶恵栄

扁鵲の「六不治」①驕恣不論于理,一不治也

扁鵲(へんじゃく)、2500年前、中国伝説的な五大名医のトップであります。扁鵲の六不治は現代医学の鏡になり、その「六不治」の裏を読むと、病気の予防と健康養生にも大変指導になります。
  《史記:扁鵲倉公列傅》曰:“人之所病,病疾多;而医之所病,病道少。故病有六不治:驕恣不論于理,一不治也;軽身重財,二不治也;衣食不能適;,三不治也;陰陽并,臓気不定,四不治也;形贏不能服薬,五不治也;信巫不信医,六不治也。
 最初の言葉は、人々の疾病の原因が様々、その変化は多様であり、医者が病気の認識、疾病の治療方法が足りなくて、以下の六種類の病人、慎重に対応するべきと言います。所謂(いわゆる)治療しても、無理か、効果が期待できないです。
 名医でも、客観的に物事を判断、何でもいいと言わない、とても素晴らしいです。それは自分だけが治療する、伝統や他人の療法を否定する現代医療一部の偏る考え方にいい教育になります。
 
「驕恣不論于理,一不治也。」驕り(おごり)がひどく、欲ばり、勝手気ままな振る舞いで、物事の道理に従わない状態の人は治療できないです。

 まさに「病が気から」の現実版です。病気になる原因:病「気」、話しても聞かない、自己中心で、健康養生の基本理念が無視して、いくら親から頂いた健康な身体でも、いつか壊れて病気になり、病死になります。2500年前、有限の医療資源を無駄にしないの考え方でしょう。今医療資源があっても、地球益を考えると、しても意味がないから、しないほうがいいではないでしょうか。

扁鵲の「六不治」②軽身重財,二不治也

「六不治」の二は、財(お金など)をけちって身体(健康)を軽んじる状態、ちなみに、身体よりもお金を大切にする人は、二番目の「不治」タイプです。
「不治」とは、単なる治療しないの意味ではなく、治療しても効果がなかなかでないことや、医者の治療を受けても、本人が治療方法に協力しないことから、治療がしにくい、治療の良い結果が求められないです。
世の中、身体より、お金を大事にする人がけっこおります。お金のため、時間、努力、精力を惜しまないで、一生懸命やります。心配するのは、無理して身体の資本まで、犠牲して、成果を出る前、または奮闘最中に、身体が耐えきれなくて壊れてしまうことです。身体の問題で、人生挫折するニュースがしばしば聞きます。そのタイプの人は、お金を増やすなら、何でもやります。身体の健康のため、お金が使いたくないから、治療して、処方しても実行しないでしょう。
今の時代、お金が銀行に預けても、不安で、自分の命、生きている命:生命も他人に預けるではなく、自分で守るしかないです。健康、生命は人生の基本であることをしっかり理解して、健康、生命守る事を人生計画にきちんと入れましょう。

扁鵲の「六不治」③衣食不能适,三不治也

衣食住を本人の体質、環境の変化に適切にしない人は第三番目の「不治」タイプです。
人が生まれた後、衣、食、住が生命の質、健康に影響する。「黄帝内経」の養生法が、自然に変化、摂理に従うべきと言いました。でも、自然の摂理に無視して、勝手にわがままで、すき放題になると、溜まった邪気が一定程度になると病気になります。その時、原因の改善が第一です。でも、原因改善を指摘しても、無視し改善しない方が治療に向いていないタイプです。
中国医学の健康養生に、「衣・食・住」が大事にします。それは今の生活習慣病予防の基本の考えです。人間の肉体が、直接「衣・食・住」と関連し、今でも薬の飲み方が、「服用」と言い、語源は「服の着方が病気治療の第一方法です。」「衣・食・住」の漢字の順番はその意味を表します。
現代人、寒くなっても、臍だし、腰だし、膝だしなどの行為は、中国医学から見るととても「無知」です。一時の「快感」が、一生の「遺憾」になります。
男女老若、健康は生活の毎日、全ての行為から累積された物です。毎日のことを大事にしましょう。

扁鵲の「六不治」④陰陽并,臓气不定,四不治也

陰陽のバランスが崩れ、五臓の気をとどこおり、陰陽、五臓の気が安定しない状態のタイプは、第四番目の「不治」です。
人は動物の中、最高レベルに登ることは、すべて優れたことを証明されました。人類自分の種を守るために、哺乳類の胎生を選んで、本能的後輩を残す他の動物より、人類が理性の選択にも出来ます。色々な難関を乗り越えて、生まれた個体は生命力が強くて、普段の生活、黙って使っても、40年ぐらい故障なしで過ごせます。
陰陽のバランスが崩れ、五臓の気がとどこおり、陰陽、五臓の気が安定しない状になるまで、よほどの「良くない」習慣、「悪い」努力の続き、やっと出来る状態で、一日、二日できることではないです。
その結果が出来るまで、沢山改善、治すチャンスがあるはずですけど、それでも出来ないこと、その望んでいない結果の原因が、身体正しく使うときの常識、生活の習慣の間違い、それは習慣になり、悪い習慣を直すことの難しさが考えられます。中国の諺があります。「泰山好移、本性難改」(中国の名山―泰山移すことがかなり難しいけど可能です、それより難しいことは人々の性格の改善することです)。2500年前、名医がはっきり明言し、性格の変化が難しいことです。
いくら頑張って、名医も「不治」というほどならないように、健康養生を意識してください。

扁鵲の「六不治」⑤形赢不能服薬,五不治也

身体が衰弱しきって、薬さえ服用できない状態のタイプ、治療が向かないです。身体の健康は先天と後天に分けて話します。先天とは、個体誕生する前、妊娠時、両親の健康状態と妊娠時のお母さんの身体健康の影響を言います。より良い子孫を残すため、自然界が強者を選び、一夫一婦制の現代社会、自分の最高健康状況作るのは最低要求です。生まれた後、後天の健康状況は、すべて環境の影響です。
正しい健康知識を持っている両親、家族、学校、社会の指導であれば、幸運です。でも経済優先、大量生産、大量消費、プラス人々の欲の膨張、不健康な生活習慣、健康有害の食品が氾濫して、最後のチェックの自分が、チェックの権利を放置して、年数を重ねて、身体の健康バランスを崩し、それでも無視すると、治療の最終手段、薬を飲むことさえ出来ない時、神の手を持っている名医でも、なすべくことも出来ないです。
先天の病弱は親のせいと言うなら、後天の損害はほとんど自分の責任です。よく家族遺伝と言われることが聞きます。親の一方が癌の病歴あれば、自分も癌になったら、遺伝と言い訳になります。実は、そう言う言い方が、まったく科学根拠がないです。癌といっても、西洋医学の分類により、沢山さんがあります。親と同じ年、同じ種類癌、親の親は癌がないことから、遺伝とは言えないです。確か同じ家族の中、がん患者が多いことがしばしばいます。生活習慣が似ている原因が大いに重視するべきです。癌も生活習慣病の一種です。生活習慣、環境の中、原因が見つかれば、解決方法があります。
中国医学の治病手順が、まず治病の原因解除すること、その次は刮痧(グァーサー)(陶氏療法のメイン方法)、鍼、灸の順番で、それでも病状が改善しないと、最終手段の薬を出します。もし、患者が身体の状況が、薬さえ服用が出来ないなら、治療方法もないと言えます。それは扁鵲の五不治の内容です。

扁鵲の「六不治」⑥信巫不信医,六不治也

巫(ふ、かんなぎ)は、巫覡(ふげき)とも言い、神を祀り神に仕え、神意を世俗の人々に伝えることを役割とする人々を指す。古来より巫の多くは女性であり、巫女(みこ、ふじょ)という呼称で呼ばれることが一般的である。
巫を信じて医を信じない状態は「不治」の最後タイプです。以前、巫のことは、健康に不利になっている特殊の宗教教義を指したこともあります。
医者を信じることは、プロ、専門家の智恵、経験を借りることです。人々がそれぞれの長所と短所があります。健康意識が短所になった方、結果は病気になります。自分で解決出来ない時、プロ、専門家、いわゆる健康意識が高い方の力を借りて、患者の問題を解決し、更に再発しないように、予防医学の知識を指導する、完璧な人生を完走します。
人の長所は生まれ付き、実践するとき、とても楽しいです。適材適用と言う事は、人々の長所を認識し、生かして、最大の効率で、共同事業を完成することです。
人の短所は、知ることが大事です。治すのはとても難しい、苦痛であることです。短所を治すことを辞めて、長所を伸ばし、生かして、短所をカーバーすることを、中国医学の智恵であり、陶氏療法の特徴です。
例えば、人生計画や、財産管理、家庭計画が弱い人、専門家を雇い、または専門家と友人になり、よく相談して、万全な行動を目指して、自分の弱いところを乗り越えます。自分の長所を大いに生かして、最高楽しい人生が出来ます。
体質診断、性格判断、目的が同じで、自分を知ることです。

扁鵲の「六不治」、今日の医学の常識として、すべて通用します。二千五百年前の経験医学の水準の高さが偲ばれる同時に、二千五百年の経過で、人々の健康意識の進化が、あまりにも進んでいないことが残念でした。

簡単に一言で言えば、現代人の身体への理解が、二千五百年前の先祖に超えていないことが、驚くと同時に、先祖に学ぶしかないです。

*中国の五大名医:扁鵲、華佗、張仲景、孫思邈、李時珍)
2016-05-18