陶氏診療院

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「クスリとリスクと健康」
カテゴリー 講演会
4月22日(一社)北配協道央支部第3回通常総会の特別講演会で、「クスリとリスクと健康」の講話をしました。

クスリは治病のために人類が見つけた方法の一つです。しかし、症状を抑えるのはいいけど、健康な部分から見ると、負担になります。それはクスリのリスクです。リスクを考えながら、クスリと上手く付き合うのが一番賢明でしょう。

中国の諺があります。「薬補不如食補」(薬補は食補にしかず)です。最終手段として、クスリで補うことはあるけど、それより食事で健康を維持することを勧めます。

中国医学に、更にいい話があります。それは「食補不如神(心)補」(食補は神(心)補にしかず)です。物の気より、身体の精神の気ーー「神」を補うのは最高です。

例えば、疲れると、滋養強壮剤を使うより、疲労回復する旬の食材を食べること。さらに食べることより休憩すること。目をつぶって休むと、短時間でも元気になることで体験できるでしょう。

講演で漢方は日本の伝統医学として、中国医学から発展して、薬剤、治療法中心する医学で、理論が弱い、実技に強い特徴があります。近代期待した漢方も理論が弱いから、高い期待に答えられない事もしばしばあります。その時に、中国医学の力を借りる必要です。

免疫抑制剤が移植する人に使うのは分かりやすい、しかし、がん患者さんに使用するのは、困ります。その時、クスリの名前は「抗がん剤」に変わっても、クスリの性質は変わりません、その副作用はリスクになります。

利尿剤も同じことで、副作用として血圧が下がります。高血圧症の患者に利尿剤を出す時、名前は「降圧剤」で、排尿正常な高血圧症の患者に、利尿することは副作用になります。それも薬のリスクでしょう。

クスリとリスクは双子のように、理解してから必要な時に利用しましょう。

健康のため、出来れば薬も使わないで、食事か生活習慣で治して行きましょう。
2015-04-24