陶氏診療院

アクセスカウンター


過去ブログはこちらから
3
40度の高熱と免疫力について
札幌在住の50代女性患者さんが診療院を訪れました。この患者さんは年末に寒気を覚え、正月早々に40度の高熱が2日間続いたそうです。その間、全身の関節や筋肉が痛み、痰が大量に出る症状がありました。しかし、患者さんは薬を飲まず、病院にも行かずに、ただ休養を取りました。さらに、愛用しているFFCパイロゲン抗酸化飲料を通常の5倍の量摂取し、高熱は2日間で収まりました。

成人にとって高熱は試練です。成人にとって40度の高熱は非常につらいものです。患者さんも今回の熱を「人生で最も高い熱」と感じたと話します。この高熱の原因は病原体による感染が考えられます。特に、2日間という比較的短期間で突然高熱を発して自然に解熱したことから、ウイルス感染によるものである可能性が高いと推察されます。

発熱のメカニズムと意義は、ウイルスや細菌といった病原体が体内に侵入すると、免疫機能が活性化し、病原体を排除しようとして発熱を引き起こします。通常の風邪では38℃程度の熱が一般的ですが、40度近い高熱の場合、インフルエンザなどが疑われることがあります。また、高熱は一部のがん細胞を死滅させる可能性があるともいわれています。実際、この患者さんは乳がんの術後であり、肺への転移も見られたため、この発熱が免疫活性化によるがん細胞への影響を期待させるものでした。

40度の高熱が示す希望でしょう。ただし、2日間の高熱ではがん細胞を完全に消滅させるほどの効果は難しいでしょう。それでも、これまで見られなかった40度の発熱が起きたという事実は、体質が改善されつつあることを示唆しており、今後に希望を感じさせるものです。

免疫力の重要性を考えると、一般的に子供は免疫力が高く、40度の高熱を出すことがよくあります。その結果、病気からの回復も早い傾向にあります。一方、成人になると免疫力が低下し、40度の高熱を出すことが稀になります。今回のケースでは、高熱が出たこと自体が、患者さんの体にまだ免疫力が残っていることを示しており、ある種の安心材料ともなったといえます。
2025-01-16