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スペイン風邪に有効だった日本の漢方薬
カテゴリー 中国医学
10月13日、zakzak:夕刊フジよりの記事、漢方薬の底力:「スペイン風邪に有効だった日本の漢方薬 発症から4日以内ならコロナ治療薬よりも重症化抑制が優位」がありました。一部分を紹介します。

「日本東洋医学会では、国内で新型コロナが流行り始めた2020年春から、学会主導の研究を開始し、漢方薬による発症予防、治療、発症後後遺症における研究を進めています。その理由は、過去の歴史を振り返り、インフルエンザで漢方薬の効果が示されたとの報告があったからです」こう話す千葉大学医学部附属病院和漢診療科長・診療教授の並木隆雄医師は、日本東洋医学会の役員を務め、学会主導研究にも参加している。

「およそ100年前に大流行した『スペイン風邪』では、日本で開発された漢方薬『柴葛解肌湯(さいかつげきとう)』が効果があったと報告されています。この漢方薬が、学会主導研究で、新型コロナにも効果があることがわかりました」当時は今のようにインフルエンザワクチンもまだない。そんな中、漢方医の木村博昭氏が「柴葛解肌湯」などの漢方薬を用いたところ、患者を1人も死なせることがなかったと語り継がれているのだ。日本ではスペイン風邪で25万人以上が亡くなったとされるが、柴葛解肌湯などの漢方薬で重症化を免れた可能性がある。

「柴葛解肌湯は、現在、医療用の漢方薬としては販売されていません。そのため、葛根湯(かっこんとう)と小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)の組み合わせで柴葛解肌湯を再現し、さまざまな研究で使用しているのです」日本東洋医学会主導の新型コロナに対する「葛根湯」と「小柴胡湯加桔梗石膏」の研究は、現在は終了し、その結果が専門誌に発表され、一部の結果が公にされている。

発症から4日以内であれば、コロナ治療薬よりも症状軽減や重症化抑制が優位なことが示されている。漢方薬の薬理効果として、インフルエンザや新型コロナといったウイルスに対し、総合的なアプローチがあることも明らかになっているのだ。あす詳しく紹介する。 (取材・安達純子)

https://www.zakzak.co.jp/article/20221013-NWS43GEUS5JJ7NRJKDJ7ZUZY4U/ zakzak:夕刊フジより
2022-10-15