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水素を勉強しよう④水素の安全性
カテゴリー 講演会
水素(H2)って燃えやすい?爆発する?水素が「危険」であるというイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。
「燃える」とはどういうことでしょうか。科学的に言うと、燃焼とは光や熱を出しながら激しく酸素を反応する酸化反応のことを言います。気体が燃えるとき、ゆらゆらとゆらめく炎を出しながら燃える光景は、誰もが見たことがあるでしょう。また、さらに急激に酸化反応が起こり、圧力の上昇が起これば「爆発」となります。水素は空気に4%混ざるだけで燃えるようになるので、燃えやすい気体であるというのは間違いではありません。
しかし、燃えるためには酸素が必要なので、あまり濃度が高くなると(75%以上)、逆に酸素が足りなくなって燃えなくなります。したがって、タンクの中の純粋な水素ガスが燃えることはありません。また、水素は小さい分子なので、タンクから漏れやすい気体ではあります。しかし、その軽さゆえに空気中ではすぐに拡散するので、濃度がすぐに薄まり、一時的に燃えたとしても長くは燃え続けられません。実際に自動車事故を想定した実験では、縦に長い炎で燃えて、すぐ消えることが確認されています。それに比べてガソリン自動車の事故では、炎は横に燃え広がり、なかなか消えません。
ヒンデンブルグ号爆発事故(1937年)年配の方は、1937年に起こった飛行船ヒンデンブルク号の爆発事故のイメージで、水素は爆発しやすい、危険なイメージがあるかもしれません。事故当時は、水素ガスの引火による爆発と言われてきましたが、その後の調査により、飛行船の外側の塗料が燃えたという説が有力になっています。最近では、東日本大震災に伴って起こった福島第一原子力発電所の事故での水素爆発がありますが、これは、原子炉建屋という外から遮断された空間の中に水素が溜まったことによって起こったもので、屋外やそれに近い空間では水素は溜まることはありません。
自動車メーカーは、水素自動車が事故を起こした場合を想定して、さまざまな安全対策を施しています。例えば、火災が起きて水素タンクの温度が上がった場合、爆発しないように弁が開いて水素を放出します。このとき、空気と混ざるので炎が出ますが、すぐに燃え尽きるので、爆発に比べると危険度が小さくなります。水素社会では、水素の性質をよく知って、安全に扱う工夫をすることも重要な課題になります。
文部科学省科学技術週間(一家に1枚)より
「燃える」とはどういうことでしょうか。科学的に言うと、燃焼とは光や熱を出しながら激しく酸素を反応する酸化反応のことを言います。気体が燃えるとき、ゆらゆらとゆらめく炎を出しながら燃える光景は、誰もが見たことがあるでしょう。また、さらに急激に酸化反応が起こり、圧力の上昇が起これば「爆発」となります。水素は空気に4%混ざるだけで燃えるようになるので、燃えやすい気体であるというのは間違いではありません。
しかし、燃えるためには酸素が必要なので、あまり濃度が高くなると(75%以上)、逆に酸素が足りなくなって燃えなくなります。したがって、タンクの中の純粋な水素ガスが燃えることはありません。また、水素は小さい分子なので、タンクから漏れやすい気体ではあります。しかし、その軽さゆえに空気中ではすぐに拡散するので、濃度がすぐに薄まり、一時的に燃えたとしても長くは燃え続けられません。実際に自動車事故を想定した実験では、縦に長い炎で燃えて、すぐ消えることが確認されています。それに比べてガソリン自動車の事故では、炎は横に燃え広がり、なかなか消えません。
ヒンデンブルグ号爆発事故(1937年)年配の方は、1937年に起こった飛行船ヒンデンブルク号の爆発事故のイメージで、水素は爆発しやすい、危険なイメージがあるかもしれません。事故当時は、水素ガスの引火による爆発と言われてきましたが、その後の調査により、飛行船の外側の塗料が燃えたという説が有力になっています。最近では、東日本大震災に伴って起こった福島第一原子力発電所の事故での水素爆発がありますが、これは、原子炉建屋という外から遮断された空間の中に水素が溜まったことによって起こったもので、屋外やそれに近い空間では水素は溜まることはありません。
自動車メーカーは、水素自動車が事故を起こした場合を想定して、さまざまな安全対策を施しています。例えば、火災が起きて水素タンクの温度が上がった場合、爆発しないように弁が開いて水素を放出します。このとき、空気と混ざるので炎が出ますが、すぐに燃え尽きるので、爆発に比べると危険度が小さくなります。水素社会では、水素の性質をよく知って、安全に扱う工夫をすることも重要な課題になります。
文部科学省科学技術週間(一家に1枚)より
2019-03-26