陶氏診療院

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ノーベル生理学・医学賞と中国医学②
カテゴリー 中国医学
2016年のノーベル生理学・医学賞は東京工業大学の大隅良典先生

です。受賞の理由は、細胞の中で不要になったものをごそっとバルクで処理する仕組み「オートファジー」の解明です。ダイエットや少食、または断食による健康効果が裏付けすることになり、伝統断食健康法にはとても大きな科学的な支えになりました。

中国医学では「過午不食」の健康教訓があります。「過午不食」は午後13時過ぎ、明日朝食まで、食べることをしないです。それは身体の消化器官の働くリズムにより、身体に優しい健康法です。一日中、長い時間が食べないことで、身体の免疫機能や修復機能を増進し、エネルギー摂取と体重管理と健康維持にとても有効です。インド、タイ、中国の仏教にはその守りを遵守するお坊さんや修行家が多いです。2000年前の健康教訓が今、科学的に証明することで、とても微妙な感じでした。

2015年のノーベル生理学・医学賞は日本の大村智さん、アイルランド生まれのアメリカ人William C. Campbellさん、そして中国人としては初めての受賞者になる屠呦呦(トゥヨウヨウ)3人が受賞しました。

受賞理由はこの3人が開発した薬剤が世界のもっとも貧しい人たちを救っていることが強調されています。現在、分子標的薬や抗体薬など高価な薬剤が続々開発され、先進国の医療保健システムが崩壊するのではないかと懸念されている時、科学はその本来の姿に帰るべきではないかと意思表示をしたのではないだろうか。

中国人の屠呦呦先生は、中国の漢方に基づいてマラリア薬開発に乗り出し、Artemisia annuaオウカコウにその作用があることを発見、その後古い漢方の医学書を参考にしながらアルテミシニンの開発に成功したこと、そしてこの薬剤がクロロキンやキニーネと比べ格段に優れた薬効を示したことを世界から認められました。

ノーベル生理学・医学賞の内容と中国医学の原点に一致することは、現代医学は本来の人類に求める医学に戻ることに示していました。いつか中国医学の真髄が全面で気に現代社会に理解と応用すれば、人類の健康問題が早く解決になるでしょう。
2017-10-05