陶氏診療院

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50年歴史の中小企業の一コマ
カテゴリー 日本
11月18日、北海道同友会札幌支部北地区会経営問題研究会の11月例会は株式会社誠塗装店で企業訪問しながら、経営現場を語り研究会を6名参加で行いました。

創業50年の株式会社誠塗装店の三代目社長大和友幸氏は、自分が入社して20年、平社員から社長までの経歴を紹介しました。初代創業者は20年間、会社経営して、早くして亡くなり、一人娘のご主人が、脱サラして会社経営を二代目社長として、受けました。二代目社長は保育園や設計の仕事もかかわり、忙しさとリーマンショックで、7年前、会社の経営が一番厳しい時、初代社長の甥にあたる大和さんが三代目社長に就任しました。35歳の時でした。

会社の売り上げが近年最低数字になり、リストラして、会社改革になりました。会社の経営理念「誠実な仕事」を抱え、社員レベルの給料で社長職を受けました。塗装の本業を守りながら、利益が少ないゼネコンからの下請け仕事も辛抱強く頑張りました。何とか売り上げを伸ばし、人材育成のため、毎年新卒を入れて、いろいろな許可も取りながら、会社の未来をかけて、確実に頑張りました。職人も10人から5人に減らし、社員も10人まで減らしましたが、回復した今は職人の人数ももとに戻し、社員の人数も16名になりました。社長になって7年間の会社の収支報告の生のデータで説明し、業界の裏話も語り、業績がいいけど、内容がまだ満足しないことに、皆さんが納得しました。

震災後の建設業界の波のお陰で、社長に就任して、会社の業績が右上がりして、50周年記念研修沖縄旅行も実現できました。これからはいかに危機を想定しながら、自社の強みを発揮していくか、抱負を語りました。50年間の実績で、千件以上の顧客がいました。データに残る顧客に「誠」をアピールして、本業の一般工事を増やし、未来は本州まで仕事が延びるように考えています。

討論の中、皆さんは頑張っている大和社長を凄いといいながら、会社のパンフレットに助言を提出しました。せっかく50年歴史があり、表紙に「創業50年」の文句や、社長の顔写真、社員の姿と顧客の声、最後に経営理念の「誠実な仕事」の具体内容を社員からの答えを加え、日本の「三方良し」経営をしていれば、楽しい未来を期待できます。

不景気の日本近代事情の中、ドン底から立ち上がり、少ない経常利益の中で、黒字経営している大和社長の経営実績、その時代に応用する経営と努力が、参加者に大変勉強になりました。

12月例会は16日(火)岡田邦宏社長の会社で行います。ユニークで成長し続ける岡田社長の経営のコツが聞けるチャンスです。皆さんの参加をお待ちしております。
2014-11-21