陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・連載・vol.36 主食と主菜、主はどちら?
高陽社の月間コーヨーライフ2023年三月号に、「ドクター陶の健康コラム・連載」。内容を紹介します。

主食と主菜、主はどちら?

私たちは、レストランで食事をする時、主食、主菜や副菜、デザート、飲み物などを選びます。よく考えると、一つの食事に、主食と主菜という「主」がつくものが2つあります。

大人はおそらく、ご飯やパンなどを主食、そして主菜はおかず、つまり副食として理解しています。しかし子供は、例えばハンバーグ、エビフライなど、美味しい主菜を真っ先に選びます。すると本当は大事な主食を、いらないと言う子も出でくるでしょう。主なんだから、主は一つでいいと考えるのはある意味当たり前といえるでしょう。

ところが、ご飯・パン・麺類などの主食を大切にしないのは良くありません。「食」という文字は、人に良い、と書きますが、主食を抜くようになると食事のバランスが崩れ、健康に良くないのです。

東洋人には数千年続く米文化があります。米の栽培生産においては連作障害が起きず、栄養バランスの大変整った食材です。私達にとっての主食は、やはり米だと思います。
ちなみに、米文化が定着していない欧米では、主食とするイモ類や麦類に連作障害があります。毎年同じ主食を食べられるわけではないので、東洋と同じ意味合いでの主食という言葉は生まれませんでした。

また、私達成人の歯を見ると、臼歯は20本あり、32本の歯のうちの8分の5が臼歯です。

臼歯は、食べ物を細かくすりつぶし、胃で消化しやすくするもので、まさにご飯などの主食を食べるための歯です。このように考えると、主食の意味がだいぶ分かってくるでしょう。

主食についての教育は、副食の栄養バランスの教育以上に大事だと思います。私の考えでは、主食と主菜ではなく、主食と副食に、まず分けて、副食のなかに、主菜、副菜、デザートが含まれている、とすれば、子供でも順番と重要性を理解できるのではないでしょうか。

あなたの主食は何ですか?食事中、何割くらい食べていますか?
2023-03-04