陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・連載・vol.57 病気は「治る」ではなく「自然と消える」
高陽社の月間コーヨーライフ2024年十一月号に、「ドクター陶の健康コラム・連載」。内容を紹介します。

病気は「治る」ではなく「自然と消える」

病気というものを、もし「治る」と「治らない」とに分けるとしたら、私は「治らない」派に賛成します。

その理由は、病気の本質に対する認識です。時間軸で考えると、すべての病気は現在進行形で起きていることのように見えますが、その原因は、すべて共通して過去にあります。

原因は多岐にわたり、食事、生活習慣、環境、突発的なトラブルや事故、自然災害など、様々です。

過去の原因によって、生じた結果としての「病気」は、医学的には、体の反応が異常なデータや画像として現れ、診断名がつけられます。しかし、どんな病名がつけられたとしても、その原因が過去にあるという事実は変わりません。過去は変えることが出来ないため、過去の原因によって引き起こされた病気も「治らない」というのが私の考えです。

しかし、病気を診断し、その原因が分かった時に、もし過去の過ちを修正し、これから病気を引き起こす要因を取り除けば、未来に病気になることを予防することは出来ます。

そして、健康を作り出す方法を教え、健康的な生活を実践すれば、約4ヶ月もすれば、血液の細胞は正常に戻り、体も正常な新陳代謝に戻ります。そうして時間が経てば、健康が回復し、病気は結果として消えてしまうでしょう。病気とは、「治る」ものではなく、健康をつくる行為によって、おまけとして「自然と消える」ものだと思います。

中国医学は数千年にわたる実践のなかで、健康をつくり出す医療を行ってきました。時には対症療法、時には原因を取り除く治療、または、その両方を組み合わせて行うことで、患者さんは時間経過と共に健康を取り戻します。その実績は中国医学の理論と実践方法として残り、現代の健康サポートにも効果的です。
私の診療院の患者さんにも、中国医学の「治未病」という考え方を徹底的に教え、実践してもらうことで、確実に健康を取り戻してもらっているのです。
2024-12-04