陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・新連載・vol.20 病原菌感染を防ぐ4つの堤防
高陽社の月間コーヨーライフ2021年十一月号に、「ドクター陶の健康コラム・新連載」。内容を紹介します。

病原菌感染を防ぐ4つの堤防

人間の身体には、病原菌を防ぐ4つの堤防があります。
表面から中まで、皮膚・粘膜・体液/血液・細胞です。
特徴を理解すると、感染症の発症を防ぐことに役立ちます。

[皮膚]…外部環境と最も接触する第一の堤防です。皮膚には、肺と大腸の状態が現れます。特に秋は乾燥するので、肺と大腸のケアには、水分が多く粘りがあり、白い色の食材がおすすめです。秋の大根、長芋、白いクラゲ、レンコン、ユリ根、白菜、白い豆、梨、ジャガイモ、キノコなど、おいしい秋の味覚を味わえば、肺と大腸も喜ぶでしょう。

[粘膜]…皮膚より弱く炎症も出やすいですが、弾力があり、常在菌もいる第二の堤防です。粘膜を補強するのはビタミンA、水分、良質な油脂。人参、カボチャ、ブロッコリー、納豆、サトイモ、なめこ、玉ねぎ、ゴボウ、セロリ、ゴマ、ピーナッツを意識的に摂取しましょう。

[体液/血液]…体は免疫力で抗体をつくり、病原菌に対応します。体液や血液は皮膚や粘膜を突破した病原菌を防ぐ第三の堤防です。抗体は、たんぱく質でできているので、良質なたんぱく質の摂取、特に植物性の大豆をおすすめします。枝豆から豆腐まで、日々取り入れましょう。

[細胞]…各臓器の細胞で、免疫力を発揮する白血球、リンパ球、マイクロファージなどがつくられる第四の堤防です。発酵食品、発芽発酵玄米、クルミ、栗、リンゴ、柿、海藻類、新鮮な魚介類、など、免疫細胞が働きやすいように体温を上げる食材が大事です。

以上四つの堤防のために、しっかりとした睡眠(骨休め)で正常な造血を促し、免疫細胞を作ります。規則正しい食生活、できれば過午不食で長い空腹時間を作り、オートファジーを活性化しましょう。禁煙し、加工食品などを控えて体の酸化を最低限に抑えれば、感染病原菌に楽々勝てる強い堤防になります。
これで冬を上手に乗り越えましょう。
2021-11-07