陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・新連載・vol.4 コロナ後の世界は
高陽社の月間コーヨーライフ2020年七月号に、「ドクター陶の健康コラム・新連載」。内容を紹介します。

地球の先住民「ウイルス」と新たに入居した「人類」は、これまでに数えきれないほどの「お付き合い」をしてきました。そのお付き合いが落ち着くのに、時には数千万人が犠牲になることもありました。お互いに地球村での生存権を自己アピールしています。

今回の新型コロナウイルス肺炎では、世界人口の7百万人が感染、40万人が死亡しています。(6月9日現在)。
経済、政治、文化などへの影響は深刻で、悪い事ばかり見えますが、地球村から見るとどのように見えるでしょう。

まず環境面です。経済活動の停止やエネルギー消費の減少によって、衛星から見た中国上空の大気は著しくきれいになり、イタリアの水の都・ベネチアでは封鎖の影響で川の水が透き通りました。これには人類以外の地球の居住者が喜んでいることでしょう。

医療面では、西洋医学一辺倒の世界から、未病に備える伝統医学、統合医学の重要性に気づき移行して行くのではないでしょうか。

また生活習慣病が減り、医療費の負担が減ることも期待できます。例えばノルウェーでは、1900年以後食生活が近代化し、がん、統合失調症、心臓病が2倍に増えました。

それが第二次世界大戦中、精製された加工食品等が入手できなくなり、豆類、無精白穀物、魚中心の伝統食に戻ったことで病気が40%減りました。ところが終戦後、食生活が戦前の状態に戻ると、病気発生水準もまた元の通りに戻ったのです。

生活面では、これまでの過剰な生産や消費、不合理な産業の配置が見直され、人間関係や家族の絆が再認識されます。命、健康、自由、その重要性について色々な答えが見えてくるでしょう。

私も自分の時間が増えたことで、人生整理もでき、好きな本や番組を見たりして心の世界が豊かに広がった気がします。

今回のことを機にシンプルな生活や食事をするようになった方は、疫病が収束しても、健康のために是非そのまま続けてみてください。
2020-07-03