陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・連載・vol.39 過午不食と血圧
高陽社の月間コーヨーライフ2023年六月号に、「ドクター陶の健康コラム・連載」。内容を紹介します。

過午不食と血圧

60歳男性高血圧の患者さん、ある夜、飲食後にろれつが回らない、胸が痛いという症状が出ました。翌日病院の検査で、軽い脳梗塞と診断され、数日間の入院生活をしました。
降圧剤は飲みたくないけど、今回やむを得なく飲み始めました。翌月に診療に来た時も、血圧はまだ高く、下の血圧(拡張期血圧)は
100mmHgを超えていました。脳梗塞の再発を予防するには、まずは薬を飲まなくても血圧を正常にすることが大前提です。問題は内臓脂肪の過剰で、内臓脂肪を下げる方法は「過午不食(午後以降、固形物を食べないこと)」が一番です。
帰宅後、本人は過午不食を真面目に実践しながら、血圧のデータをとっていきました。1ヶ月程度で収縮期血圧、拡張期血圧、毎分脈拍数が見事に正常に戻り、降圧剤も飲まずに良くなりました。本人のコメントは「夕食を食べないことに疑問をもつ人達に、このことを自慢したいですね」

私の母も86歳で、8年前には糖尿病がきっかけで脳梗塞になり、血圧も高かったです。陶氏療法で、後遺症まで改善してきましたが、先月2年振りに来日した時、血圧はまた高くなっていました。早速、過午不食を実施したところ、下の血圧は100を超えていたのが、70台に戻り、落ち着きました。

高血圧には様々な原因があります。多いタイプは夕食の食べ過ぎで、肥満から動脈硬化になり、血圧が高くなります。その対策として、しっかり過午不食をすると、血圧は短期間で正常に戻ります。食べ過ぎは良くありません。特に夕食をつい食べ過ぎてしまう方に、過午不食は効果的な健康法です。ぜひ普段の生活に、取り入れてみてください。
2023-06-05